管業 民法・区分所有法 問105:物権
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
マンション(区分所有建物)の取得と抵当権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば最も適切なものはどれか。
- アマンションを取得した者(第三取得者)は、そのマンションに設定されている抵当権を無視してよく、抵当権者は第三取得者に対して抵当権を行使できない。
- イマンションを取得した第三取得者は、一定の手続きを踏むことで抵当権を消滅させる「抵当権消滅請求」(民法379条)を抵当権者に対して行うことができる。正答
- ウ主たる債務者(住宅ローンの借主)が返済を怠っても、担保(抵当権)の実行(競売)には必ず裁判所の判決が必要である。
- エ抵当権の設定された区分所有権を競売で取得した者は、前所有者の滞納管理費の承継義務を負わないため、管理組合は前所有者にのみ滞納管理費を請求できる。
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第三取得者(抵当権設定後にマンションを取得した者)は、民法379条の抵当権消滅請求の手続きにより、代価(取得価格)を抵当権者に提供することで抵当権を消滅させることができます。第三取得者が競売前に抵当権を消滅させることができる権利です。よって正答はイです。
民法379条は「抵当不動産の第三取得者は、第383条の定めるところにより、抵当権消滅請求をすることができる」と規定します。同383条は「抵当不動産の第三取得者は、抵当権者が取得した抵当権の効力を消滅させることができる旨を通知することができる」等の手続きを定めています。アは「第三取得者は抵当権を無視できる」としていますが、抵当権は登記によって物権的効力(対抗力)を持ち、第三取得者はその抵当権の負担付きで不動産を取得します。ウは「競売には必ず裁判所の判決が必要」としていますが、抵当権実行(不動産競売)は担保権実行の手続きとして行われ、判決(執行力ある債務名義)は不要で抵当権設定登記の記録で申立てができます(民事執行法181条)。エは「競売取得者は滞納管理費を承継しない」としていますが、区分所有法8条は「特定承継人」への管理費等の承継義務を規定しており、競売による取得者も特定承継人として前所有者の滞納管理費の承継義務を負います(最判平成23・10・11)。イが抵当権消滅請求の制度の存在を正確に示しており正答です。
抵当権と第三取得者の関係(民法379条〜395条)は担保物権の重要論点です。第三取得者の保護手段として①抵当権消滅請求(379条〜387条):取得価格(提供価格)を全ての抵当権者に提供して承認を求め、承認されれば抵当権消滅・不承認なら抵当権者が自ら競売(低額入札防止の意味)、②代価弁済(378条):抵当権者の請求があれば、取得価格を弁済して抵当権消滅(主に抵当権者の請求)があります。抵当権消滅請求(379条)の効果は「提供した代価を抵当権者が受領することで抵当権が消滅する」であり、第三取得者が競売による取得よりも低コストで権利を確保できます。滞納管理費と競売買受人の関係(区分所有法8条・最判平成23・10・11)は管業実務の重要論点です。判例によれば、競売による取得者(最高価買受申出人)も区分所有法8条の「特定承継人」に該当し、前所有者の滞納管理費の承継義務を負います。この結果、競売で取得したマンションに前所有者の滞納管理費(数十万〜数百万円に上ることも)が引き継がれる問題が生じ、入札前に管理費滞納状況を確認することが重要です(競売物件の三点セットへの記載が実務上行われています)。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。