問題
マンション(区分所有建物)の相続と遺産分割に関する次の記述のうち、民法の規定によれば最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
遺産分割の協議は、共同相続人全員で行う必要があり、一部の相続人を除外して行った協議は効力を持たないと解されています。民法907条1項は、共同相続人は、遺言で禁じられた場合等を除き、いつでも、その協議で遺産の全部又は一部の分割をすることができると定めています。よって正答はイです。
民法907条1項は「共同相続人は、次条第一項の規定により被相続人が遺言で禁じた場合又は同条第二項の規定により分割をしない旨の契約をした場合を除き、いつでも、その協議で、遺産の全部又は一部の分割をすることができる」と定めています。協議は共同相続人全員の合意によって成立するもので、イは正しい記述です。アは誤りです。遺産分割前のマンションは共同相続人の共有に属し(898条)、各相続人が単独でマンション全体を売却することはできません(共有物の処分には他の共有者の同意が必要)。ウは誤りです。遺産分割協議書の作成は協議の成立要件ではなく、遺産分割の協議はいつでもすることができます(907条1項)。エは誤りです。939条は「相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす」と定めており、同順位の他の相続人の相続分は増えます(放棄により次順位の相続人が相続人となる場合もあります)。正答はイです。
共同相続されたマンションの扱いを整理します。相続人が数人あるときは、相続財産はその共有に属し(898条1項)、各共同相続人はその相続分に応じて被相続人の権利義務を承継します(899条)。遺産分割前の共有物については民法の共有の規定が適用され、①保存行為は各共有者が単独でできる(252条5項)、②管理に関する事項は各共有者の持分の価格の過半数で決する(252条1項)、③変更(形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く)は他の共有者の同意が必要(251条1項)です。遺産分割は、遺言で禁じられた場合等を除き、共同相続人の協議でいつでも遺産の全部又は一部について行うことができ(907条1項)、協議が調わないときや協議ができないときは家庭裁判所に分割を請求できます(907条2項)。相続の放棄をした者は初めから相続人とならなかったものとみなされます(939条)。マンション管理との関係では、共同相続により専有部分が共有となると、区分所有法40条により持分の価格の過半数で議決権行使者1人を定める必要があり、標準管理規約でも共有者をあわせて一の組合員とみなし、議決権行使者を理事長に届け出ることとされています(46条2項・3項)。被相続人の滞納管理費は、相続により相続人が承継します。また、標準管理規約コメント31条関係②は、相続によって区分所有権を取得した包括承継人も区分所有権の取得の届出を提出する必要があり、遺産分割協議に時間を要する場合は当面の連絡先として代表者等の連絡先を把握しておくことも考えられるとしています。以上から、正答はイです。
- 民法第907条e-Govで原文を読む
- 建物の区分所有等に関する法律第40条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

