問題
マンション管理に関連する不当利得(民法703条以下)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
法律上の原因なく他人の財産によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者は、その利益の存する限度で返還する義務を負います(民法703条)。区分所有者が規約に違反して共用部分を無断で専用使用して利益を受けた場合、使用利益相当額について不当利得の返還請求が問題となり得ます。よって正答はウです。
民法703条は「法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者(以下この章において「受益者」という。)は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う」と定め、704条は「悪意の受益者は、その受けた利益に利息を付して返還しなければならない。この場合において、なお損害があるときは、その賠償の責任を負う」と定めています。ウは正しい記述です。アは誤りです。管理組合が二重払いと知りながら受領していた場合は悪意の受益者として、受けた利益に利息を付して返還しなければなりません(704条)。イも同じ理由で誤りです。エは誤りです。不当利得返還請求権の消滅時効は、債権者が権利を行使することができることを知った時から5年、権利を行使することができる時から10年です(166条1項)。正答はウです。
不当利得(民法703条〜708条)の要件は、①法律上の原因がないこと、②他人の財産又は労務によって利益を受けたこと、③そのために他人に損失を及ぼしたこと(利益と損失の因果関係)です。返還の範囲は、善意の受益者は利益の存する限度(現存利益。703条)、悪意の受益者は受けた利益に利息を付して返還し、なお損害があれば賠償の責任も負います(704条)。消滅時効は、2020年施行の改正後は一般の債権と同じく、権利を行使することができることを知った時から5年、権利を行使することができる時から10年で、いずれか早い方の到来で完成します(166条1項)。マンション管理での場面として、①管理費の過払い・二重払いの返還、②共用部分の無断専用使用による使用利益の返還、③共用部分等について生じた不当利得による返還金の請求などがあります。③について、区分所有法26条2項は、管理者が共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金の請求及び受領について区分所有者(別段の意思表示をしない区分所有者であった者を含む)を代理するとし、標準管理規約24条の2は、理事長が保険金等(損害賠償金及び不当利得による返還金を含む)の請求及び受領について区分所有者及び旧区分所有者を代理し、理事会の決議を経て訴訟等の法的措置をとることができると定めています。無断専用使用に対しては、規約違反として理事長の勧告・指示(標準管理規約67条1項)や差止め等の措置(67条3項)と組み合わせて対応します。以上から、正答はウです。
- 民法第703条e-Govで原文を読む
- 建物の区分所有等に関する法律第26条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

