民法・区分所有法11民法総則

管業 民法・区分所有法 問11:民法総則

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10

管理組合が区分所有者Aに対して滞納管理費の請求権を有しており、時効完成が近づいている。この場合の時効の更新・完成猶予に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

  • 管理組合がAに対して訴訟を提起し権利が確定した場合、その確定時から新たな時効期間が進行する(時効の更新)。正答
  • 管理組合がAに対して内容証明郵便で催告を行えば、その時点から新たに時効期間が進行する(時効の更新)。
  • Aが管理組合に対して「管理費を支払います」と口頭で述べた場合、これは承認には当たらず時効の更新は生じない。
  • 管理組合とAが「時効完成を猶予する」旨の合意書を締結しても、法律上の効果は生じない。
正答:管理組合がAに対して訴訟を提起し権利が確定した場合、その確定時から新たな時効期間が進行する(時効の更新)。

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時効の「更新」とは時効期間がゼロからリスタートすることで、「完成猶予」とは一時的に時効の完成が止まることです。裁判を起こして確定判決が出ると、その時点から時効がリスタートします(民法147条)。一方、「催告(支払えと通知すること)」は6か月間の完成猶予にとどまり、更新にはなりません(150条)。「承認(支払います、と言うこと)」は更新事由となります(152条)。よって正答はアです。

標準試験対策の基準レベル

時効の更新事由は民法147条(裁判上の請求等)・148条(強制執行等)・152条(承認)です。裁判上の請求は147条1項によって完成猶予が生じ、「確定判決または確定判決と同一の効力を有するものによって権利が確定したとき」に更新効果が生じます(同2項)。アはこの裁判確定による更新を正確に示しており正答です。イの催告は150条1項によって「6か月の完成猶予」に留まり、時効の更新効果はないため誤りです。ウは「口頭の承認が更新に当たらない」としていますが、152条1項は「権利の承認があったときは、その時から新たに時効の進行を始める」と規定し、承認の方式を書面に限定していないため、口頭での「支払います」も承認として更新事由となりえます(よってウは誤り)。エは「協議合意書の効力なし」としていますが、151条は「当事者が書面または電磁的記録により権利についての協議を行う旨の合意をしたときは、一定期間の完成猶予が生じる」と規定しており、効力が生じないとするエは誤りです。

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2017年改正民法は時効の中断・停止を「更新・完成猶予」に再整理しました。改正前の「中断」が「更新」に、「停止」が「完成猶予」に対応します。時効の完成猶予と更新の体系は147条〜161条に整理されており、主要な更新事由は147条2項(裁判確定)・148条2項(強制執行完了)・152条(承認)です。承認(152条)は、権利の存在を相手方が認識したことを示す行為であれば足り、書面・口頭を問いません。管理費滞納の実務では、Aが「来月払います」「分割で払います」と述べた場合も承認として更新効果が生じうるため、管理組合は口頭でのやり取りも記録しておく必要があります。協議合意による完成猶予(151条)は2017年改正で新設された制度で、書面または電磁的記録による協議合意が成立した場合、合意から1年・合意で定めた期間(ただし1年未満)・催告から6か月いずれかの期間の完成猶予が生じます。これにより交渉中の当事者が時効完成を気にせず協議できる環境が整備されました。管理組合が弁護士に委任して内容証明を送付する場合、催告(150条)として6か月の猶予は得られますが、その間に裁判提起・承認取得等の確実な更新措置を取ることが実務上の鉄則です。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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