管業
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

管業 民法・区分所有法 問14|相隣関係・隣地使用権

問題

管業 | 民法・区分所有法 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

マンションの敷地に隣接する土地の所有者Aが、自己の土地上の建物の外壁修繕工事のため、マンション敷地の一部を通路として使用したい旨を管理組合に申し出た。この隣地使用に関して、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

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答え合わせ

正解は イ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

自信の3択

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解説

民法には「相隣関係」として、隣の土地を使う権利(隣地使用権)が規定されています。建物の修繕など一定の目的のため必要な範囲内で、隣地を使用することができますが(民法209条1項)、あらかじめ目的・日時・場所・方法を通知しなければなりません(同条3項)。また、使用によって損害を受けた隣地の所有者等には償金を支払わなければなりません(同条4項)。よって正答はイです。

民法209条は相隣関係における隣地使用権を規定しています。2021年改正(2023年4月施行)で、改正前の「隣地の使用を請求することができる」から「隣地を使用することができる」に改められ、使用できる目的が①境界又はその付近における障壁・建物その他の工作物の築造・収去・修繕、②境界標の調査又は境界に関する測量、③233条3項による枝の切取りと明記されました(209条1項。住家に立ち入るには居住者の承諾が必要)。使用の日時・場所・方法は、隣地の所有者及び隣地使用者のために損害が最も少ないものを選ばなければならず(同条2項)、あらかじめ目的・日時・場所・方法を通知しなければなりません(同条3項本文)。隣地の所有者又は隣地使用者が損害を受けたときは償金を請求できます(同条4項)。アは「申し出不要・無条件に使用できる」として必要な範囲と通知の要件を無視しており誤りです。ウは「民法に規定がない」としていますが、隣地の使用は改正前から209条に規定があり誤りです。エは「直ちに自力で立ち入れる」として自力救済を認めていますが、隣地の所有者が使用を拒む場合は訴訟等の手続によるべきで、自力救済は許されないため誤りです。イが209条1項・3項・4項の内容を正確に示しており正答です。

相隣関係(民法209条〜238条)は隣接する土地の利用調整を図る規定群であり、2021年改正で大幅に整備されました。隣地使用権(209条)に関する改正のポイントは、(1)「請求することができる」から「使用することができる」への変更、(2)使用できる目的の明確化(工作物の築造・収去・修繕、境界標の調査・測量、枝の切取り)、(3)損害が最も少ない日時・場所・方法を選ぶ義務(2項)、(4)隣地の所有者だけでなく隣地を現に使用している者(賃借人等)への事前通知の義務付け(3項本文)、(5)あらかじめ通知することが困難なときは使用を開始した後遅滞なく通知すれば足りること(3項ただし書)、です。住家への立入りには居住者の承諾が必要です(1項ただし書)。マンションの敷地は区分所有者の共有(又は準共有)であり、隣地から使用の通知を受けた場合の対応窓口や、理事会・総会のどちらで判断するかを管理規約・細則で明確にしておくことが実務上重要です。償金(209条4項)は、使用によって実際に損害を受けた隣地の所有者又は隣地使用者が請求するものです。同じ2021年改正では、越境した竹木の枝について、竹木の所有者に切除を催告したのに相当の期間内に切除しないとき等は土地の所有者が自らその枝を切り取ることができるとされ(233条3項)、他の土地に設備を設置しなければ電気・ガス・水道水等の継続的給付を受けられない土地の所有者が、必要な範囲内で他の土地に設備を設置する権利(213条の2)も新設されました。マンションの大規模修繕の足場設置で隣地を使う場合や、逆に隣地の工事のためにマンション敷地の使用を求められる場合に、これらの規定が問題になります。隣地の所有者が使用を拒むときは、使用権があっても自力で立ち入ることはできず、妨害の禁止を求める訴訟等の手続によることになります。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

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