民法・区分所有法21物権

管業 民法・区分所有法 問21:物権

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10

マンション敷地(承役地)の隣接土地所有者Aが、自己の土地(要役地)からマンション敷地を通行するための地役権を設定した。この地役権に関して、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

  • 地役権は要役地と独立した権利であるため、要役地が第三者Bに売却されても地役権はAのもとに残る。
  • 通行地役権は登記なしに第三者に対抗することが一般的にできないが、通路として継続的に使用されている事実があれば登記なしに第三者に対抗できる場合がある。正答
  • 承役地(マンション敷地)の所有者が変わった場合、地役権を登記していなくても当然に新所有者に対抗できる。
  • 地役権の存続期間を定めなかった場合、設定から10年が経過すると自動的に消滅する。
正答:通行地役権は登記なしに第三者に対抗することが一般的にできないが、通路として継続的に使用されている事実があれば登記なしに第三者に対抗できる場合がある。

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「地役権」とは、他人の土地を自分の土地のために利用できる権利です(民法280条)。通行地役権は代表的な地役権で、隣地を通行させてもらう権利です。地役権は登記することで第三者に対抗できますが、判例では継続的に通路として利用され外形上認識できる状態の通行地役権は、登記なしでも第三者に対抗できる場合があるとされています。よって正答はイです。

標準試験対策の基準レベル

地役権(民法280条〜294条)は要役地の便益のために承役地を利用する権利です。アは「要役地と独立した権利」として地役権が要役地から分離して残るとしていますが、地役権は要役地に従たる権利(民法281条)であり、要役地の処分に伴います。Bが要役地を取得すれば地役権もBに移転するため誤りです。ウは「登記なしに新所有者に対抗できる」としており、登記なき物権変動の対抗不可(177条)に反し誤りです。エは「存続期間の定めなければ10年で消滅」が誤りで、地役権は永続的権利であり時効消滅(民法291条・294条)は「不行使」による場合に限られます。イの「継続的使用・外形的認識可能の通行地役権の登記なき対抗」は判例(最判昭和63年1月14日等)が認める重要な例外法理であり正答です。

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通行地役権の対抗力に関する判例(最判昭和63年1月14日)は「通行地役権の承役地が譲渡された場合、(1)通路として継続的に使用されていることが客観的に明らかであり、(2)承役地の譲受人がそれを知っていた場合は、登記なしに地役権の対抗ができる」とする法理を展開しています。この判例は177条の文理から離れますが、占有という外観を信頼した保護という即時取得に類似した機能を果たします。地役権は281条により要役地の所有権の移転とともに移転し(随伴性)、要役地から分離して処分することができません(291条準用)。存続期間については民法上の制限はなく、「存続期間の定めなし」は永続的地役権として扱われます。地役権の消滅は要役地の需要がなくなった場合の合意解除、時効(20年不行使・291条)、要役地・承役地の合一(混同・179条)等によります。マンション管理実務では、マンション敷地に地役権が設定されている場合(近隣からの通行・眺望確保等)、その対抗力・負担の内容が管理組合の管理業務に影響します。なお地役権は区分所有建物の敷地利用権(区分所有法2条6項)とは別の概念であり、混同しないことが重要です。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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