管業
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

管業 民法・区分所有法 問27|売買・手付

問題

管業 | 民法・区分所有法 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

マンションの専有部分の売買契約において、買主Aが売主Bに手付金200万円を交付した。その後、引渡し前に買主Aが「やっぱり購入を止めたい」と申し出た場合の手付に関して、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

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正解は イ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

自信の3択

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解説

売買契約で交付された「手付」は、「解約手付」としての性質が認められます(民法557条)。解約手付があれば、「相手方が履行に着手するまでは」、買主は手付を放棄することで、売主は手付の倍額を返すことで、それぞれ解除できます。Bが履行に着手した後にAが解除しようとしても手付解除はできません。よって正答はイです。

手付の種類には、①証約手付(契約締結の証拠)、②解約手付(手付解除の根拠)、③違約手付(違約の場合の損害賠償予定)があります。民法557条1項は「買主が売主に手付を交付したときは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を現実に提供して、契約の解除をすることができる。ただし、その相手方が契約の履行に着手した後は、この限りでない」と規定します。アは「証約手付のみ」が誤りで、交付された手付は特約がない限り解約手付としての性質が推定されます(判例)。ウは「手付解除後に損害賠償請求可」が誤りで、557条2項は「第545条第4項の規定は、前項の場合には、適用しない」と規定しており、手付解除は損害賠償のない解除です。エは「履行着手後でも倍額で解除可能」が誤りで、「相手方が履行に着手した後は手付解除不可」が557条1項ただし書の規定です(しかも倍額を提供して解除するのは売主の側です)。イが557条の要件(相手方の履行着手前・手付放棄)を正確に示しており正答です。

手付解除(民法557条)の「履行の着手」の意義については判例が重要な基準を示しています。最大判昭和40年11月24日は「履行の着手とは客観的に外部から認識できる形で履行行為の一部をなし、または履行の提供をするために欠くことのできない前提行為をした場合をいう」と定義しています。売主の「履行の着手」の例としては、登記手続きの準備・物件の引渡し準備・残代金受領準備等が挙げられます。「相手方が履行に着手した後は解除不可」の解釈については、「自己が着手していても相手方が未着手なら解除可」とする判例があり(同じく最大判昭和40年11月24日)、2017年改正でこれを踏まえて557条1項ただし書が「その相手方が契約の履行に着手した後は、この限りでない」と改められました。手付解除は損害賠償を排除する(557条2項)ため、当事者にとっては解除の代償が手付額(放棄または倍額返還)のみとなり予測可能性が高いという機能があります。マンション売買実務では手付金の保全義務(宅地建物取引業法41条・41条の2)が別途問題となります。管理業務主任者はこれらの規定を区別して理解することが求められます。また違約手付との区別も重要で、損害賠償額の予定(民法420条)としての手付であれば、実損額と無関係に手付額が賠償額となります。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

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