管業 民法・区分所有法 問33:債権・契約
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
管理組合が区分所有者Aに対して有する管理費滞納の債権を、第三者Cに譲渡した場合の債権譲渡の対抗要件に関して、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- ア債権譲渡の債務者(A)への対抗要件としての通知は、譲受人であるCがAに対して行えば足りる。
- イ管理組合がAへの通知を行っても、Cが管理費を請求するためにはAの承諾が別途必要である。
- ウ第三者(他の債権者等)への対抗要件は、確定日付のある証書(内容証明郵便等)による通知またはAの承諾が必要である。正答
- エ管理組合とCが債権譲渡の合意をすれば、通知なしに自動的にCがAに対して請求権を取得する。
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「債権譲渡」とは、自分が持っている「お金をもらう権利(債権)」を他人に売ることです(民法466条)。Aに対抗(Cに払えと言う)するには「債権者から債務者への通知またはAの承諾」が必要です(467条1項)。さらに他の債権者などの第三者にも対抗するには「確定日付のある証書(内容証明郵便等)による通知またはAの承諾」が必要です(同2項)。よって正答はウです。
債権譲渡の対抗要件は民法467条に規定されています。①債務者への対抗要件:譲渡人からの通知またはAの承諾(確定日付不要)。②第三者への対抗要件:確定日付ある証書(内容証明郵便等)による通知またはAの確定日付ある承諾。アは「譲受人Cが通知すれば足りる」としていますが、467条1項の通知は譲渡人(管理組合)が行わなければ対抗要件とならず、譲受人Cが行う通知では効力が生じません(判例)ため誤りです。イは「Cの請求にAの承諾が必要」としていますが、譲渡人からの通知のみで対抗要件が成立し(467条1項)、Aの承諾なしにCは請求権を行使できるため誤りです。エは「合意のみで自動的に請求権取得」が誤りで、対抗要件(通知・承諾)を充たさなければAに対して債権者の地位を主張できません。ウが467条2項の第三者対抗要件(確定日付ある証書)を正確に示しており正答です。
債権譲渡の対抗要件制度(民法467条)は、不動産の物権変動における登記制度に相当する機能を債権について果たします。2017年改正では、事業者の資金調達手段として重要な「債権譲渡登記制度」(動産・債権譲渡特例法)との連携が意識されつつ、民法本体の対抗要件は従来通り通知・承諾とされています。確定日付(民法施行法5条参照)は公証人の日付証書・公証役場での確定日付付与・内容証明郵便の配達証明等によって取得されます。第三者への対抗要件の意義は、同一債権が重複して譲渡された場合(二重譲渡)に、先に確定日付ある通知がAに到達したほうが優先する(到達の先後で優劣を決する)ことにあります(467条2項の解釈・最判昭和49年3月7日)。2020年施行の改正民法では469条(異議をとどめない承諾の廃止)など重要な改正がありました。改正前は債務者が異議をとどめない承諾をすると抗弁を切断されましたが、改正後は債務者は譲渡人に対して生じた事由の対抗権を維持します(468条)。管理業務主任者試験では債権譲渡の対抗要件の二段階(債務者・第三者)の区別が頻出論点です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。