管業
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

管業 民法・区分所有法 問38|債権者代位権

問題

管業 | 民法・区分所有法 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-12

管理組合が区分所有者Aに対して管理費100万円の債権を有しているが、Aは第三者Bに対して金銭債権を持っているにもかかわらず請求しようとしない。この場合の債権者代位権に関して、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

キーボード:1〜4で選択・Enterで次へ

タップするとすぐ答え合わせ

答え合わせ

正解は ウ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

「債権者代位権」とは、債務者(A)が自分の権利を行使しないせいで債権者(管理組合)が損をしそうな場合に、債権者がAに代わってAの権利を行使できる制度です(民法423条)。Aが自ら権利を行使している場合は代位できません(Aの自由意思を尊重)。金銭の支払を求めるときは、管理組合は自己に直接支払うよう求めることができます(423条の3)。受け取った金銭は本来Aに返還すべきものですが、その返還債務と管理費債権を相殺することで事実上回収できます。よって正答はウです。

債権者代位権(民法423条〜423条の7)の要件は、①被保全債権が弁済期にあること(423条2項・緊急の場合は例外)、②債務者が権利を行使していないこと(423条1項本文)、③保全の必要性(通常は債務者の無資力・一身専属権でないこと)、です。アは「無資力要件不要」としていますが、金銭債権の保全では原則として債務者の無資力が必要です(423条1項・「自己の債権を保全するため必要があるとき」)。ただし例外的に無資力不要の場面(登記請求権の代位行使等)もあります。イは「取立て金をまず管理組合の債権に充当」としていますが、2017年改正で423条の3が新設され「代位権者は債務者に対して金銭を自己に引き渡すよう請求できる」とされましたが、当然充当されるわけではありません。エは「BがAへの抗弁を管理組合に主張できない」が誤りで、423条の4は「債務者の相手方は、代位権者に対して、債務者に対して生じた事由の対抗が可能」と規定しています。ウが「Aが自ら行使しない場合にのみ代位可能」を正確に示しており正答です。

債権者代位権(423条〜423条の7)は2017年改正で大幅に整備されました。従来は判例・学説に委ねられていた多くの問題が明文化されています。主な改正内容は(1)代位行使できる権利の範囲(一身専属権・差押禁止債権は除く・423条1項)、(2)被保全債権の弁済期要件(423条2項・保存行為は弁済期前でも可)、(3)代位行使の範囲(被保全債権の額を超えて代位行使不可・423条の2)、(4)相手方の抗弁権(423条の4)、(5)代位権行使後の債務者の処分権制限(423条の5)、です。特に(5)については改正前は「代位権行使後に債務者が権利処分をしても債権者に対抗不可」とする解釈が判例上あり、改正後は、債権者が代位行使した場合でも、債務者は自ら取立てその他の処分をすることを妨げられず、相手方も債務者に対して履行することを妨げられないとされました(423条の5)。管理業務の実務では、管理組合が区分所有者の第三者への損害賠償請求権や賃料請求権等を代位行使して滞納管理費の回収を図る場面があります。ただし代位権行使よりも訴訟・強制執行等の直接回収手段が実務上優先されることが多く、代位権は補充的な手段として位置づけられます。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

この問題の関連トピック

  • 債権者代位権
  • 頻出度B

関連する問題

ページの先頭へ