民法・区分所有法45賃貸借・借地借家

管業 民法・区分所有法 問45:賃貸借・借地借家

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10

マンションの専有部分を賃貸しているオーナーAが、近隣の賃料相場の大幅な上昇を理由として、現行の月額賃料10万円を14万円に増額したいとBに申し出た。この賃料増減額請求に関して、借地借家法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

  • AはBの合意なしに一方的に賃料を14万円に変更することができ、Bは異議を申し立てることができない。
  • Aが賃料増額を請求した場合、Aが主張する新賃料の14万円について協議が調わなければ、Bは従来の10万円の支払いを続ければよい。
  • 賃料増額について協議が調わなかった場合、AはBに対して増額請求の裁判(調停・訴訟)を申し立て、確定すれば確定した額に不足分の利息を加えて請求できる。正答
  • 一定期間賃料を変更しない旨の特約(不増額特約)があれば、Aは増額請求を行うことができない。
正答:賃料増額について協議が調わなかった場合、AはBに対して増額請求の裁判(調停・訴訟)を申し立て、確定すれば確定した額に不足分の利息を加えて請求できる。

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賃貸人は「土地や建物の価値の変動・経済事情の変動」などを理由に賃料の増減額を請求できます(借地借家法32条)。しかし一方的に変更できるわけではなく、協議が必要です。協議が整わない場合は裁判(調停)で決着し、確定後に不足分に年10%の利息を付けて請求できます(同条1項・3項)。不増額特約(定めた期間は増額しない)は有効です(同条1項但書)。よって正答はウです。

標準試験対策の基準レベル

借地借家法32条は①賃料増減額請求権(1項本文)、②増額停止特約の有効性(1項ただし書)、③増額不合意時の処理(2項・協議不調時は従前賃料相当額を支払い、確定後に不足分+年10%利息を支払う)、④減額不合意時の処理(3項・確定額まで相当額の支払い)、を規定します。アは「一方的変更が可能」が誤りで、増減額請求は協議の申し出であり、直ちに変更権を認めるものではありません。イは「10万円の支払いでよい」としていますが、32条2項は「増額について協議が調わない場合は、増額を正当とする裁判が確定するまでの間は、賃借人は相当と認める額の賃料を支払えば足りる(ただし確定後に不足分+年10%利息を支払う)」と規定します。単純に10万円が「相当」か否かは個別判断です。エは「不増額特約があれば増額不可」としており、32条1項ただし書の「一定の期間賃料を増額しない旨の特約がある場合にはその定めに従う」を示しており正しい方向ですが、ウのほうが32条の協議・裁判手続きを正確に示しています。ウが正答です。

上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

借地借家法32条の賃料増減額請求権は形成権(一方的意思表示で効果が生じる)の性質を持ちますが、増減額後の具体的な賃料額は当事者の合意または裁判による確定を要します。32条2項・3項は協議不調時の暫定的な支払いルール(「相当と認める額」の支払いで足り、確定後に不足・過払い調整)を規定します。増額について「相当と認める額(自己判断)」を支払っておけば、確定額との差額+年10%を後払いすれば足り、当初の不払いにはならないという仕組みです。不増額特約(32条1項但書)は定期的に賃料上昇が見込まれる場合に賃貸人が設定します。これに対し減額特約(一定期間は減額しない旨)は32条3項の強行規定(賃借人保護)に反するため無効となります。ただし定期借家(38条)においては「賃料の改定に係る特約がある場合には32条を適用しない」とされており、定期借家の賃料改定特約(固定賃料・指数連動等)は32条に拘束されません。マンション管理実務では賃料改定条項の交渉・標準管理委託契約の管理費用の改定手続きも類似の問題を持ちます。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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