管業 民法・区分所有法 問48:賃貸借・借地借家
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
マンションの専有部分について期間の定めのない建物賃貸借契約が締結されている。賃貸人Aが賃貸借を終了させたい場合について、借地借家法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- ア期間の定めのない建物賃貸借は、賃貸人Aが申し入れ日から3か月が経過すれば、正当事由の有無にかかわらず終了する。
- イ賃貸人Aが解約申し入れをするには、正当事由が必要であるが、正当事由の判断には立退料の申し出も考慮される。正答
- ウ期間の定めのない建物賃貸借では、賃貸人Aは申し入れから3か月後であれば賃借人Bに当然に明け渡しを請求できる。
- エ賃借人Bから期間の定めのない建物賃貸借を解約する場合も、賃貸人と同様に正当事由が必要であり、一方的に解約はできない。
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期間の定めのない建物賃貸借(居住用)は、賃貸人からの解約申し入れには「6か月前の申し入れ」と「正当事由」が必要です(借地借家法27条・28条)。立退料の申し出は正当事由の補完要素として考慮されます。一方、賃借人からの解約は「3か月前の申し入れ」で可能(民法617条1項・建物)、正当事由は不要です。よって正答はイです。
借地借家法27条は「建物の賃貸人が賃貸借の解約の申入れをした場合においては、建物の賃貸借は、解約の申入れの日から6月を経過することによって終了する」と規定します。ただし28条が「賃貸人からの解約申入れ又は更新拒絶に正当事由が必要」とし、正当事由の判断要素として「賃貸人・賃借人の建物使用の必要性、従前の経過、土地建物の利用状況、立退料の申出等」を規定します。アは「3か月・正当事由不要」が誤りで、賃貸人からの申し入れには6か月前・正当事由が必要です(27条・28条)。ウは「3か月後に当然明渡請求可能」が誤りで、6か月+正当事由が必要です。エは「賃借人も正当事由が必要」が誤りで、賃借人からの解約申し入れには正当事由は不要です(民法617条1項・建物は3か月前)。イが28条の正当事由の判断要素(立退料含む)を正確に示しており正答です。
建物賃貸借の解約申し入れと正当事由(借地借家法27条・28条)は賃借人保護の核心的制度です。正当事由(28条)は「絶対的正当事由(自己使用の必要性が高い等)」と「立退料による補完(相対的正当事由)」の組み合わせで判断されます。最判平成6年10月25日は「正当事由の有無は、賃貸人及び賃借人の各々の建物の使用を必要とする事情その他諸事情を総合考慮して判断する」と示しており、立退料は正当事由を補完するが単独で正当事由を充足はしません。賃貸人からの解約申入れについては、民法617条1項(建物は3か月)を借地借家法27条(6か月)が修正し、さらに28条の正当事由が必要となります(建物居住用賃貸借では27条・28条が優先適用)。一方、賃借人からの解約申入れには借地借家法に特則がなく、民法617条1項(建物は3か月前の申入れ)がそのまま適用され、正当事由も不要です。これは賃借人保護の観点から賃貸人側にのみ重い要件を課す制度設計です。立退料の法的性質については、任意交渉による「和解金」としての性質が一般的ですが、明け渡し判決の強制執行のためには確定判決等が必要です。マンション管理実務では、再開発・建替え等で賃借人に立退きを求める場合の正当事由・立退料の問題が実際に生じることがあります。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。