問題
マンションの専有部分の賃貸借に関し、次のア〜エの記述のうち、借地借家法の規定によれば、誤っているものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
借地借家法では建物賃貸借について特別な保護が設けられています。①1年未満の期間を定めても「期間の定めのない賃貸借」とみなされます(借地借家法29条1項)。②賃借権は「引渡し」があれば登記なしに第三者に対抗できます(31条)。③賃貸人が死亡しても賃貸借契約は当然に終了せず、相続人が賃貸人の地位を引き継ぎます。よって誤っているのはエです。
アは借地借家法29条1項「1年に満たない期間を定めたときは期間の定めがないものとみなす」を正確に示しています。イは、借地借家法29条2項が「民法第六百四条の規定は、建物の賃貸借については、適用しない」と定めているため、建物賃貸借には存続期間の上限がなく正しいです(民法604条の上限は2017年改正で50年に伸長されましたが、建物賃貸借にはそもそも適用されません)。ウは借地借家法31条「建物の賃貸借は、その登記がなくても建物の引渡しがあったときは、その後その建物について物権を取得した者に対し、その効力を生ずる」を正確に示しています。エは「賃貸人の死亡で当然終了」としていますが、賃貸借契約(民法)・借地借家法のいずれも賃貸人の死亡を契約終了事由としていません。相続により賃貸人の地位は相続人に承継されます(896条)。よってエが誤りで正答はエです。
借地借家法が建物賃貸借において設ける主要な特則は以下のとおりです。①存続期間の特則(29条・1年未満は期間の定めなしとみなす)、②対抗要件(31条・引渡しで登記代替)、③法定更新(26条)、④更新拒絶の正当事由(28条)、⑤解約申し入れ(27条・6か月)、⑥造作買取請求権(33条・任意規定)、⑦賃料増減額請求権(32条・強行規定)、⑧定期建物賃貸借(38条・法定更新排除)です。対抗要件の引渡し(31条)は、不動産賃借権の物権化の表れであり、後から物権(所有権・抵当権実行後の競落等)を取得した者にも賃借権を対抗できます(登記なしに)。賃貸人死亡の場合(エ)については、賃貸人の地位は相続人全員に共同相続される結果、賃料請求権の行使・解除等については相続人全員での手続きが必要になる場面があり、実務上の注意点です。存続期間については、民法604条の上限が2017年改正で50年に伸長されましたが、建物の賃貸借には借地借家法29条2項により604条自体が適用されないため、50年を超える期間を定めることもできます(1年未満の期間は期間の定めがないものとみなされる・29条1項)。
- 借地借家法第29条・第31条e-Govで原文を読む
- 民法第六百四条・第604条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-10-12)。
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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

