民法・区分所有法50賃貸借・借地借家

管業 民法・区分所有法 問50:賃貸借・借地借家

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10

マンション区分所有者Aが死亡し、相続人はAの配偶者BとAの子Cの2人である。Aが賃貸中の専有部分および管理費の滞納がある場合の相続に関して、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

  • 管理費の滞納債務は、一身専属的な性質を持つため、相続人Bおよび Cに承継されない。
  • Aが所有していた専有部分はBとCが共同で相続するが、相続登記をしなければ管理組合に所有権を主張できない。
  • BとCが法定相続割合(配偶者1/2・子1/2)で相続する場合、管理費の滞納債務はB・Cがそれぞれの法定相続分に応じた割合で当然に分割されて承継される。正答
  • BがAの滞納管理費を相続により承継した場合、管理組合はBに対して全額の支払いを求めることができない。
正答:BとCが法定相続割合(配偶者1/2・子1/2)で相続する場合、管理費の滞納債務はB・Cがそれぞれの法定相続分に応じた割合で当然に分割されて承継される。

AI解説(初心者・標準・上級)

理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠条文・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインも明記。

初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

相続が起きると、亡くなった人(Aの)の財産(プラスもマイナスも)が相続人(B・C)に引き継がれます(民法896条)。管理費の滞納などの金銭債務は「可分債務」として、法定相続分に応じて当然に分割されてBとCに承継されます(最判昭和34年6月19日等)。一身専属権(本人だけが持てる権利)は相続されません。よって正答はウです。

標準試験対策の基準レベル

相続の効果(民法896条〜940条)について、金銭債務などの可分債務は相続開始時に法定相続分に応じて当然に分割されます(899条)。配偶者の法定相続分は1/2(890条・887条との組み合わせ)、子Cの法定相続分も1/2です。アは「一身専属」が誤りで、管理費滞納債務は金銭債務であり一身専属性はなく相続されます(896条本文・897条反対解釈)。イは「相続登記なしに主張できない」としていますが、相続による所有権取得は相続開始時に当然生じ(遡及・896条)、管理組合への所有者としての責任追及は相続登記の有無に直接は影響しません(ただし第三者への対抗では登記必要)。エは「全額請求できない」が誤りで、Bの相続分に相当する額(1/2)は管理組合が請求できます(899条・法定相続分で分割)。ウが金銭債務の当然分割承継を正確に示しており正答です。

上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

金銭債務の相続による分割承継(最判昭和34年6月19日)は、可分給付を目的とする債務(金銭債務等)は相続開始とともに法定相続分に応じて当然に分割されるという法理です。遺産分割協議(907条)は財産(積極財産=プラス)の帰属を決めるものであり、債務(消極財産=マイナス)の承継に遺産分割は不要とされています(債務は当然分割)。ただし特定の相続人が債務を全部引き受ける「免責的債務引受(民法472条)」は、債権者(管理組合)の承諾がなければ債権者に対抗できません(472条3項)。区分所有法8条は「前の区分所有者の滞納管理費は特定承継人(買主等)にも請求できる」と規定していますが、相続による承継は特定承継ではなく包括承継(896条)であるため法的性質が異なります。実務上は、相続人が複数の場合の滞納管理費の回収には各相続人の法定相続分を把握したうえで請求先を決定する必要があります。また未登記・相続登記未了の間は、管理組合が相続人の確認(戸籍調査等)を要する場面があります。なお2024年4月施行の「相続登記義務化(不動産登記法)」により、相続等による不動産取得を知った日から3年以内に登記申請が義務化されたため、将来的には相続人の特定がより容易になります。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

関連論点

相続・賃借権の承継頻出度B

民法・区分所有法の他の問題

1
民法総則
2
民法総則
3
民法総則
4
民法総則
5
民法総則
6
民法総則
民法・区分所有法の一覧

科目別に解いて、管業に合格

5科目のオリジナル問題。各問に根拠条文・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインとAI解説(3レベル)付き・閲覧無料。