管業 民法・区分所有法 問55:区分所有法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
マンションの区分所有建物における「専有部分」に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- ア専有部分とは「構造上の独立性および利用上の独立性」を備えた建物の部分であり、この両方の要件を充たしていなければ専有部分とはならない。正答
- イ専有部分の対象となる建物の部分には、区分所有者が自由に変更・改造することができ、管理組合の許可は一切不要である。
- ウ専有部分の範囲は規約で変更することができ、天井・床・壁の内側を専有部分とする「壁芯計算」が区分所有法上の原則となっている。
- エ区分所有者は、専有部分を自由に売却できるが、共有部分の共有持分を専有部分と分離して第三者に売却することもできる。
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「専有部分」とは、各区分所有者が排他的に所有・利用できる部分のことです(区分所有法2条3項)。専有部分と認められるには「構造上の独立性(他の部分と壁や床で仕切られていること)」と「利用上の独立性(単独で使用できること)」の両方が必要です。エレベーター機械室や廊下など独立して利用できない部分は共用部分になります。よって正答はアです。
区分所有法2条3項は「この法律において専有部分とは、区分所有権の目的たる建物の部分をいう」と定め、1条は「一棟の建物に構造上区分された数個の部分で独立して住居、店舗、事務所又は倉庫その他建物としての用途に供することができるものがあるときは、その各部分は、この法律の定めるところにより、それぞれ所有権の目的とすることができる」と規定します。「構造上の独立性」と「利用上の独立性」の二要件が判例・学説上確立しています。イは「管理組合の許可が一切不要」が誤りで、専有部分のリフォーム等でも共用部分に影響する工事は管理規約・管理組合の許可が必要です(区分所有法6条・標準管理規約17条等)。ウは「壁芯計算が原則」としていますが、区分所有法上の専有部分の範囲は規約で定められる部分(規約共用部分の設定等)もあり、壁芯・内法の区別は登記上・課税上の問題であり区分所有法の原則とは別です。エは「共有持分の分離処分可能」が誤りで、区分所有法22条1項は「専有部分と分離して敷地利用権を処分することができない」と規定し、区分所有権と敷地利用権の一体処分が原則です。正答はアです。
専有部分の要件(「構造上の独立性・利用上の独立性」)は区分所有法1条・2条3項から導かれる判例・学説上の二要件です。構造上の独立性は他の部分と遮断されていること(壁・床・天井による区画)、利用上の独立性は単独の建物として機能できること(独立した出入口・給排水・居住・使用目的等)を意味します。仕切りはあっても独立した出入口がない場合(廊下への出入口がなく隣接部屋からのみアクセス)は利用上の独立性を欠くとされた判例があります。専有部分の範囲は区分所有法上は「登記の区分建物表示」による確定が実務上の基準で、床面積の計算方法(壁芯面積・内法面積)は登記実務上の区別です。専有部分の改修・リフォームに対する制限(6条・区分所有者の義務・管理組合の承認)は、管業実務の重要な場面で、標準管理規約17条は「専有部分内の工事で共用部分に影響するもの(躯体への穴あけ・配管変更等)は理事長の承認が必要」とする規定を置いています。専有部分と共用部分の区別(天井・床・壁の帰属)は規約の定めと登記の内容によって決まり、管業実務では修繕工事の費用負担者(区分所有者か管理組合か)に直結する問題です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。