管業 民法・区分所有法 問61:区分所有法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
マンション管理組合が共用部分の変更を行おうとしている。共用部分の変更の決議要件に関して、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- ア共用部分の変更(重大変更)には、区分所有者および議決権の各4分の3以上の決議が必要であるが、規約で定数を区分所有者の定数に限り過半数まで減じることができる。正答
- イ共用部分の軽微な変更(形状または効用の著しい変更を伴わないもの)は、区分所有者の全員合意が必要である。
- ウ共用部分の変更に際して、専有部分の使用に特別の影響が及ぶ場合でも、区分所有者および議決権の各4分の3以上の決議があれば特定の区分所有者の承諾は不要である。
- エエレベーターの老朽化に伴う新型機への交換は、重大変更にあたり区分所有者および議決権の各4分の3以上の決議が必要となる。
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠条文・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインも明記。
共用部分の「重大変更(形状または効用を著しく変える変更)」には区分所有者及び議決権の各3/4以上の決議が必要です(区分所有法17条1項)。ただし「規約でこの定数のうち区分所有者の頭数の定数のみ過半数まで減じることができる」という特則があります(17条1項括弧書)。軽微変更(著しい変更を伴わないもの)は過半数決議で可能です(17条1項ただし書・39条1項)。よって正答はアです。
区分所有法17条1項は「共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く)は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決する。ただし、この区分所有者の定数は規約でその過半数まで減ずることができる」と規定します。アはこの規定を正確に示しており正答です。イは「軽微変更に全員合意が必要」が誤りで、軽微変更(形状または効用の著しい変更を伴わないもの)は過半数決議(普通決議)で可能です(17条1項括弧書の「除く」部分・39条1項)。ウは「特定の区分所有者の承諾不要」が誤りで、17条2項は「変更が専有部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときは、その専有部分の区分所有者の承諾を得なければならない」と規定しています(31条1項後段と同様の要件)。エはエレベーター交換が重大変更か否かの問題ですが、老朽化による同等機能への交換は「重大変更」ではなく「通常の管理(修繕)」と解されることが多く、3/4決議が常に必要とは言えません。正答はアです。
共用部分の変更(17条)における重大変更と軽微変更の区別は実務上の重要論点です。「形状または効用の著しい変更を伴う」かどうかの判断基準として、①現状の形状が大きく変わるか(外観・構造等)、②機能・用途が大幅に変わるか、が考慮されます。エレベーターの通常の更新・部品交換は管理(18条・普通決議)の範囲ですが、エレベーター増設や別の昇降設備への根本的な変更は重大変更となりえます。17条1項但書の「区分所有者の定数のみ過半数まで減ずることができる」という特則は、頭数の要件(区分所有者の過半数)を規約で下げることができますが、議決権の3/4は下げられない点が重要です。共用部分の変更と管理(18条)の区別も関連論点で、管理は過半数決議(18条1項)で可能ですが、管理の中でも重大変更に相当するものは17条の変更として扱われます。標準管理規約47条・48条は集会決議事項を列挙しており、重大変更は総会特別決議事項として整理されています。管業実務では、大規模修繕工事の内容が「重大変更」か「管理(修繕)」かの判断が議決要件に直結するため、工事内容の法的位置づけを事前に確認することが重要です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。