管業 民法・区分所有法 問64:区分所有法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
マンションの区分所有者が共同の利益に反する行為を継続して行っている場合の管理組合の対応について、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- ア管理組合は、共同利益背反行為を行う区分所有者に対して差止めを求める訴訟を提起できるが、この訴訟の提起には区分所有者および議決権の各4分の3以上の決議が必要である。
- イ区分所有者が共同利益背反行為を行っていても、管理組合は当該区分所有者に対して専有部分の使用禁止を求めることはできない。
- ウ賃借人等(占有者)が共同利益背反行為を行った場合、管理組合が当該占有者に対して直接訴訟を提起することはできず、区分所有者を通じた対応しかできない。
- エ区分所有者が長期にわたり共同利益背反行為を続けた場合、管理組合は区分所有者に対して専有部分の競売を請求する訴訟を提起できるが、この訴訟には特別多数決議(区分所有者および議決権の各3/4以上)が必要である。正答
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区分所有法では、迷惑行為・共同利益に反する行為を続ける区分所有者に対し、①差止め請求(57条)、②使用禁止請求(58条)、③競売請求(59条)という三段階の措置が規定されています。差止めは過半数決議で可能ですが、使用禁止・競売には3/4以上の特別多数決議が必要です。よって正答はエです。
区分所有法57条〜60条は義務違反者への措置を規定しています。57条1項(差止め)は「区分所有者が6条1項の規定に違反し又は違反するおそれがある場合、他の区分所有者の全員または管理組合法人は集会の決議に基づき、行為の停止等を請求する訴訟を提起することができる」と規定し、この決議は「過半数」です(57条2項準用・39条1項)。アは差止めの決議要件を「3/4以上」としていますが、差止め(57条)は過半数決議で足りるため誤りです。イは「使用禁止請求不可」としていますが、58条は使用禁止請求を認めており誤りです。ウは「占有者への直接訴訟不可」としていますが、60条は「占有者が共同利益背反行為を行った場合は、管理組合法人または区分所有者全員が訴訟を提起できる」と規定しており誤りです。エは59条2項(競売請求の決議要件・3/4以上)と同様の特別多数決議が使用禁止(58条)・競売(59条)で必要な点を正確に示しており正答です。
義務違反者に対する措置(区分所有法57条〜60条)の体系は段階的制裁として設計されています。①差止め(57条):過半数決議・訴訟で行為停止・予防措置を求める。②使用禁止(58条):区分所有者及び議決権の3/4以上の決議・相当期間の使用禁止を求める訴訟。③競売(59条):区分所有者及び議決権の3/4以上の決議・当該区分所有者の専有部分と敷地利用権の競売を請求する訴訟。④占有者への対応(60条):賃借人等の占有者が共同利益背反行為をした場合・管理組合等が訴訟を提起でき、占有者の引渡しを求めることができる。これらの措置は段階的に利用されることが想定され、いきなり競売(最も重大)を請求するのは許容されにくいとされています。競売を請求するには「6条1項の規定に違反し、他の区分所有者の共同生活上の障害が著しく、他の方法によってはその障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるとき」(59条1項)という要件を充たすことが必要です。管業試験では各措置の要件(特に決議要件・3/4か過半数か)が頻出です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。