管業 民法・区分所有法 問74:区分所有法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
マンション区分所有者が自己の専有部分を民泊(住宅宿泊事業法に基づく短期賃貸)として使用しようとしている。管理組合が専有部分の使用方法を制限する規約条項の有効性について、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- ア規約による専有部分の使用制限は所有権の本質的な侵害となるため、原則として無効である。
- イ「民泊を禁止する」旨の規約条項を3/4以上の特別多数決議で設けることができ、この規約条項はその後の区分所有者にも効力が及ぶ。正答
- ウ規約で民泊を禁止しても、住宅宿泊事業法が民泊を認めている以上、区分所有者は民泊営業を強行することができる。
- エ民泊を禁止する規約条項を設けるには、全区分所有者の同意が必要である。
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠条文・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインも明記。
区分所有法では、建物・敷地・附属施設の管理または使用に関する事項は規約で定めることができます(30条)。「民泊(宿泊事業)を禁止する」といった専有部分の使用方法に関する制限も、規約の設定・変更の手続き(3/4以上の決議)を踏めば有効です。住宅宿泊事業法は民泊を「認める法律」ですが、マンションの規約による上乗せ禁止は可能です。よって正答はイです。
区分所有法30条1項は「建物の管理又は使用に関する区分所有者相互間の事項について規約で定めることができる」と規定し、専有部分の使用方法(居住用・店舗・事務所)の制限も規約事項となりえます。アは「使用制限規約は無効」としていますが、区分所有法30条・判例(集合住宅の良好な居住環境の維持という正当な目的のある規約制限は有効)から誤りです。ウは「住宅宿泊事業法が認める以上強行可能」としていますが、住宅宿泊事業法18条は「区分所有建物のマンションの住居について、区分所有者集会においてその住宅での住宅宿泊事業を禁止する旨の規約を定めたときは、その区分所有建物の区分所有者は当該区分所有者が所有する住宅で住宅宿泊事業を営んではならない」と規定しており、規約禁止が有効に機能することが明文で確認されています。エは「全員同意が必要」が誤りで、規約設定・変更は3/4以上の特別多数決議(31条1項)で可能です。イが31条1項の3/4以上の決議と46条の特定承継人への効力を示しており正答です。
専有部分の使用制限規約の有効性については、区分所有法30条1項の広範な授権規定と「一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼす場合の個別承諾(31条1項後段)」の要否が論点となります。使用制限規約の有効性については、①集合住宅の良好な居住環境維持という正当な目的があること、②制限が合理的で手段として相当であること、③事前に予測可能であること、が判断基準とされています。住宅宿泊事業(民泊)については、住宅宿泊事業法(2018年施行・いわゆる民泊新法)18条が区分所有建物のマンションでの民泊禁止規約を明示的に許容しており、3/4以上の集会決議による禁止規約は有効です。民泊禁止規約が成立する前から民泊を行っていた区分所有者に対する規約変更後の適用については、経過措置・猶予期間の設定が実務上の問題となることがあります。規約条項が特定の区分所有者(民泊用途で購入した者等)の権利に「特別の影響」を及ぼす場合は31条1項後段の個別承諾が必要とされるケースもありえます。管業実務では民泊・短期賃貸に関する規約整備・住宅宿泊事業法の届け出管理が実務上の重要課題です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。