管業 民法・区分所有法 問85:標準管理規約
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
標準管理規約(単棟型)における監事の権限に関する次の記述のうち、標準管理規約の規定によれば、最も適切なものはどれか。
- ア監事は管理組合の業務執行および財産の状況を監査し、その結果を総会に報告する義務を負うが、不正行為を発見しても理事会に報告するだけで足りる。
- イ監事は業務執行の妥当性(経営判断)についても監査権限を有しており、業務執行が管理費を無駄にしていると判断すれば理事会決議を取り消すことができる。
- ウ監事は、管理組合の業務執行または財産の状況に関し、不正行為またはこれを生ずるおそれのある事実を発見したときは、臨時総会を招集して報告することができる。正答
- エ監事が臨時総会を招集するためには、理事長の承認を得なければならず、理事長が承認しない限り臨時総会を開催することができない。
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠条文・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインも明記。
監事は管理組合の業務・財産の監査を行い、その結果を総会に報告します(標準管理規約40条)。不正行為を発見した場合は、理事会への報告だけでなく、自ら臨時総会を招集して報告することができます(40条3項)。監事は理事会の決議を取り消す権限は持ちません。よって正答はウです。
標準管理規約40条1項は「監事は管理組合の業務の執行及び財産の状況を監査し、その結果を総会に報告しなければならない」と規定します。40条2項は「監事は管理組合の業務の執行及び財産の状況について不正があると認めるときは、臨時総会を招集して報告することができる」と規定します(正確には40条2項の内容として)。40条3項は「前項の規定にかかわらず理事長に対しその旨を報告する」等の段階的手続きを定める場合もあります。アは「理事会に報告するだけで足りる」が誤りで、不正発見時は総会報告・臨時総会招集権の行使が可能です。イは「業務執行の妥当性の監査・決議取消権あり」としていますが、監事の権限は適法性監査(適正・不正の判断)であり経営判断の妥当性(合目的性監査)には及ばず、理事会決議取消権もありません(そのような規定なし)。エは「理事長の承認が必要」としていますが、監事は理事長の承認なく臨時総会を招集できる独立した権限を持っており(40条2項・監事の独立性確保のため)誤りです。ウが40条2項を正確に示しており正答です。
管理組合の監事制度(標準管理規約40条〜41条)は会社の監査役制度に類似した機能を持ちます。監事の主な権限・義務は①業務・財産の監査(40条1項)、②監査報告書の作成・総会への報告(40条1項)、③不正発見時の臨時総会招集権(40条2項)、④理事への報告義務(40条3項)です。監事と理事の兼任禁止(41条2項)は監事の独立性・客観性確保のためであり、監事は業務執行機関(理事会・理事長)から独立した立場で監査を行います。適法性監査と妥当性監査の区別については、一般的に監事の権限は「法令・規約への適合性(適法性)」の監査に限られ、業務執行の「経済的妥当性・経営判断」には及ばないとされています(会社法上の監査役の権限範囲と同様に解釈)。管業実務では管理費の不正流用・横領事件において監事の監査不備が問題になるケースがあります。適切な監査を実施するためには、監事が帳簿・通帳・領収書等の閲覧権を実際に行使し、定期的な財産状況の確認(監査)を実施することが重要です。近年、管理費横領事案の再発防止として国土交通省は「マンション管理の適正化の推進に関する法律」(マンション管理適正化法)の改正(2022年施行)でマンション管理計画認定制度を導入しており、認定取得の要件の一つとして管理組合の運営・監査体制の整備が含まれているため、監事の役割強化は制度的な後押しを受けている状況です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。