管業 民法・区分所有法 問91:標準管理規約
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
標準管理規約(単棟型)における大規模修繕工事の実施に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア大規模修繕工事(外壁改修・屋根防水等)の実施は理事会の決定だけで足り、総会の決議は不要である。
- イ共用部分の形状・効用の著しい変更を伴わない大規模修繕工事は、区分所有法第17条に規定する共用部分の「変更」には当たらず、区分所有者および議決権の各過半数による普通決議で実施できる。正答
- ウ大規模修繕工事を実施するためには、区分所有法第17条に基づく特別多数決議(3/4以上)が常に必要とされる。
- エ大規模修繕工事の設計・施工監理を管理業者が直接受注・実施することに法的制限はなく、管理業者が工事業者を兼ねることは標準管理規約上推奨されている。
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共用部分の修繕工事のうち、形状・効用の著しい変更を伴わない「通常の大規模修繕」は区分所有法17条の「変更」には当たらず、18条の「管理」として過半数の普通決議で実施できます。著しい変更(増築・用途変更等)の場合は3/4以上の特別多数決議が必要です。よって正答はイです。
区分所有法17条は共用部分の「変更(その形状または効用の著しい変更を伴わないものを除く)」を特別多数決議(3/4以上)の対象とし、18条は「管理」を普通決議(過半数)の対象とします。アは「理事会決定だけで足りる」としていますが、大規模修繕工事は相当額の費用を要する重要事項であり、修繕積立金の取り崩しを含む場合は総会の決議が必要です。ウは「常に3/4以上が必要」としていますが、外壁塗装・屋根防水・設備更新等の「形状・効用を著しく変えない修繕」は普通決議(過半数)で足ります(17条ただし書き)。エは「管理業者が設計・施工を直接受注することが推奨されている」としていますが、管理業者がコンサルタント(設計・監理)と施工業者を兼ねることは利益相反の観点から問題であり、推奨されていません(管業適正化法・業務管理規程の適切な運用を要する)。イが形状・効用の著しい変更がない大規模修繕の普通決議による実施を正確に示しており正答です。
大規模修繕工事の法的枠組みと実務(区分所有法17条・18条・標準管理規約48条等)は管業試験の頻出重要論点です。決議要件の区別として①著しい変更を伴う変更(増築・改築・用途変更・外観の著しい変更等)=3/4以上の特別多数決議(区分所有法17条本文)、②著しい変更を伴わない修繕・保存行為=過半数の普通決議または単独での保存行為(区分所有法17条ただし書き・18条)が基本枠組みです。外壁改修・屋根防水・給排水設備更新・共用廊下床材改修等の典型的な大規模修繕は②に該当するのが通常です。大規模修繕工事の適切な実施のためには①長期修繕計画に基づく計画的な積み立て、②適切な設計コンサルタントの選定(施工業者からの独立性確保)、③複数社からの見積もり取得・競争入札、④施工監理の適正実施(管理業者が施工業者を兼ねることの禁止)が重要です。2021年のマンション管理適正化法改正による管理計画認定制度では、長期修繕計画の策定・定期更新が認定要件に含まれており、大規模修繕の適正実施促進を目的としています。管業実務では、管理業者が施工業者からリベートを受け取る「談合」「特命発注」問題が社会問題化しており(公正取引委員会の調査事例あり)、管理組合の適正な発注管理が強調されています。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 マンション管理業協会・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトは協会と一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。