管業 民法・区分所有法 問94:区分所有法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
区分所有法における義務違反者への措置に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア区分所有者が共同の利益に反する行為をしている場合、管理組合は直ちに当該区分所有者の専有部分を競売にかけることができる。
- イ区分所有法上の義務違反者に対する措置(行為停止等・使用禁止・競売)はいずれも集会の決議が必要であり、かつ区分所有者に対して事前に弁明の機会を与えなければならない。
- ウ義務違反者に対する専有部分の使用禁止請求は、区分所有者および議決権の各3/4以上の多数による集会の決議と、訴訟による請求が必要である。正答
- エ専有部分の競売請求は義務違反者への最も軽い措置であり、行為停止・使用禁止等の措置よりも先に行うことができる。
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区分所有法では義務違反者への措置として①行為停止等の請求(57条)、②使用禁止の請求(58条)、③競売の請求(59条)の三段階があります。使用禁止請求(58条)と競売請求(59条)はいずれも3/4以上の特別多数決議と訴訟による請求が必要で、決議前に違反者への弁明の機会付与が義務付けられています。よって正答はウです。
区分所有法58条1項は「区分所有者が第6条に規定する行為を行い又は行うおそれがある場合において、他の区分所有者の共同生活上の障害が著しく、かつ他の方法によっては障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときは、区分所有者および議決権の各3/4以上の多数による集会の決議に基づき、訴えをもって、相当の期間の当該行為に係る区分所有者による専有部分の使用禁止を請求することができる」と規定します。アは「直ちに競売にかけることができる」としていますが、競売請求(59条)には段階的な措置が先行し、かつ3/4決議と訴訟提起が必要です。イは「全措置に弁明の機会付与が必要」としていますが、弁明の機会付与が法定されているのは使用禁止請求(58条3項)と競売請求(59条3項)であり、行為停止等の請求(57条)には明示的な規定はありません。エは「競売請求が最も軽い措置」としていますが、競売請求は最も重い措置(所有権を剥奪する実質)であり、軽い順に行為停止→使用禁止→競売となります。ウが使用禁止請求の要件(3/4決議+訴訟)を正確に示しており正答です。
区分所有法6条の「共同の利益に反する行為」と義務違反者への措置(57条〜60条)は、管業実務上の最難関論点の一つです。共同の利益に反する行為の典型例として①騒音・振動・悪臭等の迷惑行為、②ゴミの不適切な処理・共用部分への私物放置、③ペット飼育禁止違反、④専有部分の違法な改造(共用部分への影響)、⑤民泊・事務所利用等の用途違反が挙げられます。措置の三段階は①行為停止等の請求(57条・訴訟・仮処分も可・普通決議または管理者単独での提訴)、②使用禁止請求(58条・3/4決議・訴訟・弁明機会付与義務・相当期間の使用禁止)、③競売請求(59条・3/4決議・訴訟・弁明機会付与義務・競売命令)です。ステップアップの原則として、より重い措置は軽い措置による解決が困難な場合にのみ認められます(比例原則・段階的手続き)。占有者(賃借人等)が義務違反行為をしている場合については、60条が占有者への引渡し請求を規定しています(区分所有者への指示・訴訟)。管業実務では義務違反行為の早期発見・記録・段階的対応(口頭注意→書面→法的措置)が重要であり、証拠保全(日時・状況の記録)が訴訟準備上不可欠です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。