管業 民法・区分所有法 問95:区分所有法
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-10)
区分所有法における先取特権に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア区分所有法7条の先取特権は、管理費等の債権を担保するものであるが、その優先弁済を受けるためには管理組合法人に法人格が必要であり、権利能力なき社団では行使できない。
- イ区分所有法7条の先取特権は、登記なくして全ての他の担保物権(抵当権等)に優先する絶対的優先権を持つ。
- ウ区分所有法7条の先取特権により管理費等を回収するためには、必ず競売申立てではなく訴訟判決を得てから強制執行しなければならない。
- エ区分所有法7条の先取特権は、区分所有者の区分所有権(専有部分および敷地利用権)および建物に備え付けた動産の上に成立し、管理費等の未払いに対して優先弁済を受けることができる。正答
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区分所有法7条は、管理費等の未払いに対して管理組合が有する先取特権を定めています。この先取特権は、滞納区分所有者の区分所有権(専有部分・敷地利用権)および建物に備え付けた動産の上に成立し、優先弁済を受けることができます。よって正答はエです。
区分所有法7条1項は「区分所有者は、共用部分、建物の敷地若しくは共用部分以外の建物の附属施設につき他の区分所有者に対して有する債権又は規約若しくは集会の決議に基づき他の区分所有者に対して有する債権について、債務者の区分所有権(共用部分に関する権利及び敷地利用権を含む)及び建物に備え付けた動産の上に先取特権を有する」と規定します。アは「管理組合法人でなければ行使できない」としていますが、区分所有法7条の先取特権は管理組合(権利能力なき社団を代表する管理者)も含め行使可能です(管理組合法人に限定されていない)。イは「登記なく全抵当権に絶対的優先」としていますが、区分所有法7条の先取特権は不動産先取特権(民法325条等)の規定に従い、抵当権設定登記より前に設定登記された先取特権でない限り抵当権に優先しない場合があります(一般の先取特権の優先順位問題)。ウは「必ず訴訟判決が必要」としていますが、先取特権による競売(不動産競売・動産競売)は先取特権自体が債務名義的機能を持つ場合があり(民事執行法181条等)、必ずしも訴訟判決は必要ではありません。エが先取特権の目的物(区分所有権+動産)を正確に示しており正答です。
区分所有法7条の先取特権は管業試験で出題頻度が高い担保物権論点です。先取特権の目的物は①区分所有権(専有部分の所有権+共有持分+敷地利用権を含む)および②建物に備え付けた動産(家具・電化製品等)です。先取特権の優先順位については、区分所有法8条の特定承継人への効力(先取特権は新所有者にも追及できる)との関係が重要です。先取特権の実行方法は①不動産執行(区分所有権への競売申立て・民事執行法181条・先取特権の存在を証する書面が必要)、②動産執行(建物内動産への差押え・民事執行法190条)です。実務上の限界として、①滞納管理費の回収は抵当権者(住宅ローン債権者等)との優先順位争いで不利になりやすい(登記された抵当権が優先)、②競売手続きによる回収は費用・時間がかかり小額滞納の回収には不向き、③競売後の管理費滞納は新所有者(最高価買受申出人)が承継する規定あり(区分所有法8条との関係)、という問題があります。管業実務では先取特権の行使よりも、支払督促・少額訴訟・通常訴訟による未払い回収が現実的なアプローチとして多く採られています。なお先取特権は債権の優先保護を目的とするため、管理費等の支払いが任意に行われればそもそも実行の機会はなく、予防的意義(取引安全の確保・特定承継人への警告)のほうが実際上は重要です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理業協会公表の出題範囲(管理業務主任者試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-10)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・標準管理委託契約書・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。