問題
修繕積立金の必要積立額の算出方法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
修繕積立金が足りなくなりそうな場合、管理組合は積立金の値上げ・一時金の徴収・借入れなどの対策を総会で決めます。残高がゼロになりそうだからといって、それだけで4分の3の特別決議が必要になるわけではなく、普通決議で決められます。エが正答です。
積立金の額の変更や一時金の徴収は「管理費等及び使用料の額並びに賦課徴収方法」として、借入れは「特別の管理の実施並びにそれに充てるための資金の借入れ及び修繕積立金の取崩し」として、いずれも総会の議決事項です(標準管理規約48条六号・十号)。これらは普通決議(出席組合員の議決権の過半数・同47条2項)で決し、「残高がゼロになること」自体が特別決議の要件になることはありません。エが正答です。アは誤りです。必要な積立額は、計画期間の修繕費の総額から現在の積立金残高を差し引いた不足額をもとに考えるため、残高は当然に影響します。イは誤りです。国交省のガイドラインは、工事費の高騰等によって修繕の費用は変化するため定期的に長期修繕計画を見直すことを求めており、現在の単価を固定するよう義務付けてはいません。ウは誤りです。区分所有法19条は、共用部分の負担を「規約に別段の定めがない限りその持分に応じて」とするもので、規約で別の定め方をすることも認めています。
必要積立額の算出は長期修繕計画との整合が前提です。手順は、①長期修繕計画で修繕項目・時期・概算費用を確定し、②現在の積立金残高と月額の積立額を確認し、③計画期間の収入(積立金・一時金・借入れ)と支出(修繕工事費)の収支を試算し、④不足額を特定して増額幅・一時金・借入額を検討し、⑤総会に提案する、という流れです。国交省「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」は、劣化の状況や技術開発、工事費の高騰等によって実際の修繕の周期や費用は変化するため、定期的(5年程度ごと)に長期修繕計画を見直し、それに基づき修繕積立金を設定し直すことが必要としています。負担割合については、区分所有法19条が、共用部分の負担は規約に別段の定めがない限り各共有者の持分に応じるとし、同法30条3項は、規約は専有部分の形状、面積、位置関係、使用目的及び利用状況並びに区分所有者が支払った対価その他の事情を総合的に考慮して、区分所有者間の利害の衡平が図られるように定めなければならないとしています。標準管理規約(令和7年10月改正)は、管理費等の額を各区分所有者の共用部分の共有持分に応じて算出するとし(25条2項)、共有持分の割合は専有部分の床面積の割合によるとしています(10条関係コメント①)。また同規約46条関係コメント③は、住戸の価値に大きな差がある場合に階数・方角等を考慮した価値割合を基礎として議決権割合を定めることも考えられるとし、25条関係コメント③は、その場合でも管理費等の負担額は共用部分の共有持分に応じて算出することが考えられるとしています。増額の議案では、ガイドラインの目安、長期修繕計画、収支の試算をそろえて示し、区分所有者の理解を得ることが重要です。
- 建物の区分所有等に関する法律第19条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

