問題
共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴うもの)の決議に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
建物の形や使い方を大きく変える共用部分の工事は、原則として、集会に出席した人の「4分の3以上」の賛成が必要です。ただし、外壁がはがれ落ちそうなときや給排水管の腐食がひどいときなど、共用部分の欠陥(瑕疵)を取り除くための工事は、特別に「3分の2以上」の賛成で決められるルールになっています(2026年4月施行の改正)。エが正答です。
区分所有法17条1項は、共用部分の変更(形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く)を、区分所有者及び議決権の各過半数を有する者が出席し、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上の多数による決議で決するとしています。同条5項は、共用部分の設置又は保存に瑕疵があることによって他人の権利又は法律上保護される利益が侵害され、又は侵害されるおそれがある場合の瑕疵の除去に関して必要となる変更について、この「四分の三」を「三分の二」と読み替えています。エが正答です。アは同じ17条5項が、高齢者、障害者等の移動又は施設の利用の利便性・安全性を向上させるために必要となる変更についても3分の2に緩和しており誤り。イは17条1項が、4分の3を「これを下回る割合(二分の一を超える割合に限る。)」に規約で引き下げることを認めており、3分の2が下限ではありません。誤り。ウは2026年4月1日施行の改正後の17条1項が、区分所有者全員ではなく、集会に「出席した」区分所有者及びその議決権を基準にしており誤り。
2026年4月1日施行の改正区分所有法は、共用部分の変更の決議を「出席者」基準に改めました。17条1項は、①区分所有者(議決権を有しないものを除く)の過半数であって議決権の過半数を有する者が出席し(この定足数は規約で引き上げることができる)、②出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上の多数で決するとし、②の割合は規約で2分の1を超える割合まで引き下げることができます。改正前のように区分所有者全員・議決権総数を分母とする仕組みではないため、所在不明や無関心で集会に出席しない区分所有者がいても、決議が成立しやすくなっています。さらに17条5項は、(a)共用部分の設置又は保存に瑕疵があることによって他人の権利又は法律上保護される利益が侵害され、又は侵害されるおそれがある場合の瑕疵の除去に関して必要となる変更と、(b)高齢者、障害者等の移動又は施設の利用に係る身体の負担を軽減し、利便性及び安全性を向上させるために必要となる変更について、1項と3項(変更に伴う専有部分の保存行為等の決議)の「四分の三」を「三分の二」と読み替える特則を置いています。ここでいう「他人」について、標準管理規約47条関係コメント⑦は区分所有者も含まれると解されるとし、(a)に当たる例として、耐震性の不足や火災に対する安全性の不足、外壁等の剝離により周辺に危害を生ずるおそれがあるとき、給排水管等の腐食等により著しく衛生上有害となるおそれがあるときなどを挙げています(最終的には個別事案に応じて判断)。標準管理規約47条4項はこれを受けて、瑕疵の除去やバリアフリー化のための変更、それらに伴う専有部分の保存行為等、建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した場合の復旧を、組合員総数及び議決権総数の各過半数を有する組合員が出席した総会で、出席組合員及びその議決権の各3分の2以上で決するとしています。なお、形状又は効用の著しい変更を伴わない変更はそもそも17条の対象外で、18条1項の集会の決議(普通決議)で足ります。同コメント⑧キは、給排水管更生・更新工事やエレベーター設備の更新工事などの計画修繕工事は普通決議で実施可能と考えられるとしています。管理組合としては、工事がどの類型に当たるかを総会前に整理し、必要な定足数と割合を議案に明記しておくことが重要です。
- 建物の区分所有等に関する法律第17条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:建物の区分所有等に関する法律17条(e-Gov 法令検索・2026年4月1日施行の現行)及び国土交通省「マンション標準管理規約(単棟型)」(令和7年改正)コメントを参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

