マン管 管理実務 問22:管理実務
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
長期修繕計画に耐震改修・バリアフリー化(共用部分のスロープ設置・エレベーター追設等)を組み込む際の法的手続きに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア耐震改修工事(耐震補強)は建物の構造安全性を高める工事であるため、区分所有法上の「形状又は効用の著しい変更」に該当し、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の特別決議が常に必要である。
- イ共用廊下へのスロープ設置・手すり追加等のバリアフリー化工事は、形状の変更を伴うため必ず特別決議が必要であり、普通決議では実施できない。
- ウ耐震改修促進法(建物の耐震改修の促進に関する法律)は、区分所有建物の耐震改修について、区分所有法の特別決議(4分の3)要件を緩和し、区分所有者及び議決権の各5分の4以上の決議で実施できると規定している。
- エ共用部分へのエレベーター追設(新設)は、形状の著しい変更として区分所有法17条の特別決議が必要となる場合があり、また建築確認申請・確認検査が必要な工事に該当する場合もある。正答
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エレベーターを新たに設置(追設)することは建物の形状を大きく変える工事です。この場合は4分の3以上の賛成が必要な「特別決議」が求められることがあります。また、建築確認申請が必要な場合もあります。エが正答です。
エレベーターの追設は既存建物に新たな昇降設備を付加するものであり、「形状の著しい変更」として区分所有法17条の特別決議(4分の3以上)が必要とされる場合があります(具体状況による)。さらに増築・建築物の用途変更に準じる工事として建築確認申請が必要な場合があります(建築基準法6条)。エが正答です。アは耐震改修工事を「常に特別決議が必要」とするのは誤りです。耐震改修促進法の特例により、一定の耐震改修は普通決議または要件緩和(後述)で実施できます。イは廊下へのスロープ・手すり等は「形状の著しい変更を伴わない変更」として普通決議で実施できる場合が多く「必ず特別決議」は誤り。ウは耐震改修促進法は区分所有法の5分の4決議等の緩和規定は設けていません(実際の緩和規定は区分所有法62条改正等の議論に留まる)。現行法上、特別決議の緩和特例は限定的であり、誤り。
耐震改修・バリアフリー化の法的手続きは複数法令の交差点として頻出論点です。耐震改修の決議要件について、耐震改修促進法(建物の耐震改修の促進に関する法律)は2013年改正で強化されましたが、区分所有建物の耐震改修についての決議要件は「改修の性格」によって区別されます。①構造壁の補強等で形状変更を伴わない「小規模耐震補強」は保存行為または通常変更として普通決議で実施可能。②外観・形状に著しい変更を伴う大規模な耐震補強は特別決議(4分の3)が必要。なお、区分所有法62条の2(2024年法改正で追加検討された「耐震改修特例」)については、立法動向に注意が必要です。バリアフリー化について、廊下・共用階段への手すり・スロープ等は「形状の著しい変更」に通常は該当せず普通決議で実施できます(高齢者向けバリアフリー整備等の費用支援制度もあり)。一方、エレベーター追設は明らかな「形状の変更」であり、特別決議が必要とされます(区分所有法17条1項)。建築確認申請については、エレベーター設置は「昇降機(建築設備)の設置」として建築確認が必要(建築基準法87条の4)。構造計算確認・防火区画への影響等の審査を受ける必要があります。国交省はバリアフリー化・耐震改修を促進する補助金制度(マンション・老朽化対策等総合支援事業等)を設けており、長期修繕計画にこれら改修を組み込む際には補助制度の活用も検討すべき事項です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。