マン管
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

マン管 管理実務 問36|区分所有法57条の停止等の請求の内容・訴訟の担い手と占有者への準用

問題

マン管 | 管理実務 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

マンションにおける騒音トラブルと区分所有法57条(共同の利益に反する行為の停止等の請求)に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

キーボード:1〜4で選択・Enterで次へ

タップするとすぐ答え合わせ

答え合わせ

正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

騒音を出しているのが部屋の持ち主(区分所有者)ではなく、部屋を借りている人(占有者)であっても、他の区分所有者全員や管理組合法人は、区分所有法57条にもとづいて「騒音をやめてください」と請求できます。エが正答です。

区分所有法6条3項は、共同の利益に反する行為を禁止する同条1項を占有者に準用し、57条4項は、同条1項から3項までの規定を、占有者が6条3項において準用する同条1項の行為をした場合及びその行為をするおそれがある場合に準用しています。したがって、賃借人である占有者に対しても、他の区分所有者の全員又は管理組合法人が行為の停止等を請求できます。エが正答です。アは57条1項が定めるのは行為の停止、行為の結果の除去、行為の予防のため必要な措置の請求であり、損害賠償請求を定めた規定ではありません。個人が受けた精神的苦痛の損害賠償は、別途、不法行為(民法709条)に基づき請求するものです。誤り。イは57条3項が「管理者又は集会において指定された区分所有者は、集会の決議により、第一項の他の区分所有者の全員のために、前項に規定する訴訟を提起することができる」と定めており誤り。ウは区分所有法に「マンション騒音基準値」を定める規定はなく、行政への通報義務を課す規定もありません。誤り。

騒音問題への対応は、区分所有法6条1項(共同の利益に反する行為の禁止)を出発点に、57条の停止等の請求(さらに悪質な場合は58条の使用禁止請求・59条の競売請求)という段階的な法的手段の枠組みで整理する必要があります。57条1項の請求権者は「他の区分所有者の全員」又は「管理組合法人」であり、個々の被害区分所有者が単独で57条に基づく請求を行う仕組みにはなっていません。また、同条2項は訴訟提起に集会の決議を要求しており、管理者や理事長が独断で訴訟を提起することはできません。そのうえで同条3項は、管理者又は集会において指定された区分所有者が、集会の決議により、他の区分所有者全員のために訴訟を提起できると定め、区分所有者全員が原告として名を連ねなくても訴訟を進められるようにしています。騒音の発生源が賃借人などの占有者である場合も、6条3項が同条1項(共同の利益に反する行為の禁止)を占有者に準用し、57条4項が1項から3項までを占有者の行為に準用しているため、区分所有者の場合と同じ枠組みで、占有者に対して行為の停止等を請求し、集会の決議を経て訴訟を提起することができます。これと区別すべきなのが60条で、占有者の行為による共同生活上の障害が著しく、他の方法によってはその障害を除去して共同生活の維持を図ることが困難であるときは、集会の特別多数決議(あらかじめ弁明の機会を与える必要がある)に基づき、訴えをもって、占有者が占有する専有部分の使用又は収益を目的とする契約の解除及びその専有部分の引渡しを請求することができます。57条が定める請求内容は「行為の停止」「行為の結果の除去」「行為の予防」であり、金銭の給付を求める損害賠償請求は含まれません。被害を受けた区分所有者が加害区分所有者に対して精神的苦痛等の損害賠償を求める場合は、民法709条(不法行為)に基づき、被害者自身が当事者として請求することになります。管理組合が57条の請求とは別に、共同生活の秩序維持のための注意・警告・使用細則の遵守請求といった任意の措置を行うことは可能ですが、これらは57条の法的請求権とは異なる、管理組合の管理業務としての対応です。区分所有法自体に「マンション騒音基準値」のような数値基準や、行政への通報義務を定める規定は存在せず、騒音規制法等の一般的な公法上の規制とマンション管理組合の対応は別の制度です。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:建物の区分所有等に関する法律6条・57条(e-Gov 法令検索・現行)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

この問題の関連トピック

  • 区分所有法57条の停止等の請求の内容・訴訟の担い手と占有者への準用
  • 頻出度A

関連する問題

ページの先頭へ