マン管
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

マン管 管理実務 問45|管理員の不法行為と管理業者の使用者責任

問題

マン管 | 管理実務 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

マンション管理業者に雇用され、その指揮監督の下で管理員業務に従事する管理員が、第三者に損害を加えた場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

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正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

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解説

管理員は管理会社に雇われて働いています。管理員が仕事中に誰かに損害を与えてしまった場合は、雇い主である管理会社が「使用者責任」として損害を賠償するのが原則です。ただし、管理会社が管理員の選び方や監督に十分注意していたときなどは、責任を負いません。エが正答です。

民法715条1項本文は「ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う」と定め、ただし書は「使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない」としています。エが正答です。アは同項ただし書が、選任・監督について相当の注意をしたとき等に使用者の免責を認めており誤り。イは同条3項が「前二項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない」と定めており誤り。ウは同条1項が使用者責任の対象を被用者が「その事業の執行について」第三者に加えた損害に限っており、業務と無関係な私的な行為による損害まで負うものではないので誤り。

管理員の法的地位は、管理組合・管理業者・管理員の三者関係の中で整理する必要があります。本問の管理員は管理業者に雇用され、その指揮監督の下で働いているため、民法715条の「ある事業のために他人を使用する者」(使用者)は管理業者、「被用者」は管理員です。管理組合は管理業者に管理事務を委託しているのであり、管理員個人と管理組合との間に直接の雇用関係があるわけではありません(管理組合が自ら管理員を雇用している場合は、管理組合が使用者の立場になります)。715条1項本文により、被用者が「その事業の執行について」第三者に加えた損害は使用者が賠償する責任を負います。たとえば共用部分の清掃中に通行人の持ち物を壊した、巡回中の不注意で来訪者にけがをさせたといった場面が典型です。被用者自身の行為が不法行為(709条)となることが前提であり、被害者は被用者本人に対して賠償を求めることもできます。一方、業務と無関係の私的な行為による損害は「事業の執行について」加えたものではないため、使用者責任の対象になりません。同項ただし書は、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは責任を負わないとしており、その立証は使用者の側が行うことになります。同条2項は、使用者に代わって事業を監督する者(例えば現場の管理責任者)も同じ責任を負うと定めています。さらに同条3項は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げないとしており、管理業者が被害者に賠償した後、管理員に求償することが法律上否定されているわけではありません。管理組合の実務としては、管理委託契約書で管理員業務の範囲や事故時の報告・責任分担を確認するとともに、共用部分での事故に備えて管理組合として付保している保険(施設賠償責任保険等)の内容を把握しておくことが重要です。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:民法715条(e-Gov 法令検索・現行)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

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