マン管 管理組合の運営 問37:管理組合の運営
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
マンション標準管理規約(単棟型)における管理費等の会計に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア管理費会計と修繕積立金会計は、同一の会計の中で管理し、収支の区分を明確にすれば足りる。
- イ管理費は、管理組合の通常の管理に必要な費用(管理委託費・水道光熱費・損害保険料等)に充当するものであり、修繕積立金の補填に充てることはできない。正答
- ウ修繕積立金は、長期修繕計画に基づく積み立て・取崩しが原則であるが、緊急の小修繕にも理事長の判断で自由に取り崩すことができる。
- エ管理費が不足した場合、修繕積立金から一時的に充用し、翌期中に補填する方法が標準管理規約で認められている。
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管理費と修繕積立金は使途が明確に分けられており、管理費を修繕積立金の補填に使うことはできません。管理費は日常運営費に、修繕積立金は将来の修繕に使う、という原則があります。これが正答イです。アの「同一会計」は誤りで区分経理が必要です。ウの「自由に取り崩し」は誤りで総会決議が必要です。エの「管理費不足時に修繕積立金から充用」は原則として認められていません。
標準管理規約60条は管理費と修繕積立金の区分経理を義務付けており、「管理組合の管理費等については、それぞれ区分して経理しなければならない」と規定します。管理費は「一般管理費(通常の管理に必要な費用)」として日常的な管理業務費に充当し、修繕積立金は「長期修繕計画に基づく修繕工事・その他特別な経費」に限定して支出します(標準管理規約21条・28条参照)。修繕積立金の管理費への流用・充用は原則禁止です。よってイが正答です。アについて、管理費と修繕積立金は別勘定で経理する(区分経理)ことが標準管理規約60条の要求であり、同一会計内の区分管理では不十分です。ウについて、修繕積立金の取崩しは長期修繕計画に基づく工事等の場合に限られ、総会の議決(普通決議)を経ることが原則です(標準管理規約48条参照)。エについて、管理費が不足した場合に修繕積立金から一時充用することは原則として認められておらず(区分経理の趣旨に反する)、必要な場合は管理費の値上げ・収支の見直しを行うべきです。
管理費と修繕積立金の区分経理は、区分所有者の資産保全と管理組合ガバナンスの根幹です。区分経理の目的は、①管理費(日常管理費)と修繕積立金(将来修繕の積立)の性質・目的の違いを明確にし、②修繕積立金が日常的な費用に流用されることを防止し、③区分所有者が修繕積立金の残高と管理費収支を個別に把握できるようにすることにあります。会計実務上は、管理費会計(一般会計)と修繕積立金会計(特別会計)の2本立てで帳簿・通帳を分離管理します。修繕積立金の取崩しについて、標準管理規約28条は「修繕積立金は、第32条各号(管理費の使途)に掲げる管理費の補填のために取り崩してはならない」と明示しており、相互流用の明文禁止規定があります。また修繕積立金の取崩しには総会普通決議が必要であり(大規模修繕等の支出・標準管理規約48条参照)、理事長や理事会の専決事項ではありません。マンション管理適正化法施行規則87条・91条は管理業者に対して、管理費等を区分して収納・保管・使用する義務を課しており(適正化法上の口座分別管理義務)、管理業者が管理費・修繕積立金を混同して管理した場合は業務停止・登録取消処分の対象になります。管理費不足への対応策としては、①収支の見直し(管理委託費の値下げ交渉・保険の見直し等)、②管理費値上げ(総会普通決議)、③修繕積立金の取崩し禁止を維持しつつ一時的な借入(規約・総会決議で認める)等があります。長期的には、管理費・修繕積立金の両方について長期収支シミュレーションを行い、将来の不足を早期に検知・対応することが健全な管理組合運営の要諦です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。