マン管 管理組合の運営 問42:管理組合の運営
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
マンション管理組合における管理費等の滞納に関する初期対応及び督促手続きに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア管理費等が1ヶ月滞納した段階で、直ちに支払督促(法的手続き)を申し立てることが標準管理規約上推奨されている。
- イ管理費等の滞納者に対し、管理組合は滞納管理費に加えて遅延損害金を請求することができ、その率は標準管理規約で年利14.6%(日歩4銭)と規定されている。正答
- ウ理事長は、滞納者に対して滞納管理費等の支払いを請求する訴訟(少額訴訟・通常訴訟)を提起する際、毎回総会の決議を経なければならない。
- エ管理費等の滞納に関する回収は、管理業者に全面的に委任されており、管理組合は直接関与しない。
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滞納された管理費には、標準管理規約で定める遅延損害金(年利14.6%)を加えて請求できます。これが正答イです。アは1ヶ月で即法的手続きではなく、まず書面・電話による任意督促が先です。ウの訴訟提起は毎回総会が必要とは限りません(理事長の権限で行える場合もあります)。エは管理組合が主体的に関与します。
標準管理規約60条3項は「組合員は、管理費等及び使用料の支払いについて、理事長が定める期日までに支払わなければならず、この場合において遅滞した額に対し年利14.6%の割合による遅延損害金を支払わなければならない」と規定しています。よってイが正答(遅延損害金の率は年14.6%)。アについて、標準管理規約は段階的な督促手続き(①書面による督促→②電話・直接交渉→③内容証明郵便→④法的手続き)を推奨しており、1ヶ月滞納で直ちに法的手続きは想定外です(標準管理規約60条コメント参照)。ウについて、管理費回収のための訴訟提起は理事長(管理者)の代表権の範囲内であり(区分所有法26条2項)、個別訴訟ごとに総会決議が必要とは定まっていません。ただし高額訴訟・重要案件は理事会での確認が望ましいです。エについて、管理費回収は管理組合の重要業務であり、管理業者への委託内容(督促業務)にかかわらず、最終的な意思決定・法的手続きは管理組合(理事長・理事会)が担います。
管理費等の滞納対策は、管理組合の財政健全性の維持において最も重要かつ困難な実務課題の一つです。標準管理規約60条の遅延損害金年14.6%という設定は、消費者ローン等と比較しても高水準であり、滞納を長引かせることへの抑止力として機能します。滞納督促の段階的手順(エスカレーション・フロー)は次の通りです。第一段階:書面(郵便・管理費引き落とし失敗通知)による任意督促。第二段階:電話・訪問による直接交渉・分割払い協議。第三段階:内容証明郵便による最終催告(法的手続きへの移行を警告)。第四段階:法的手続き(支払督促申立・少額訴訟・通常訴訟・強制執行)。少額訴訟は請求額が60万円以下の場合に利用でき、迅速・低コストでの解決が期待できます(民事訴訟法368条)。支払督促は書面審理のみで債務名義を取得できる簡便な手続きです(民事訴訟法382条)。管理費回収のための仮差押え・強制執行については、区分所有法上の先取特権(同7条)が担保として機能します(先取特権については49〜54問の論点と連接)。理事長の訴訟提起権については、区分所有法26条2項が「管理者は、共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得返還金の請求・受領について、区分所有者を代理する」と規定しており、管理費回収訴訟は代理権の範囲内と解されています。ただし重要訴訟(高額・先例性あり)については理事会での方針決定が実務上求められます。なお、滞納者への情報開示(氏名・部屋番号・滞納額の掲示等)については個人情報保護法上の問題があり、掲示による情報公開は原則として不適切とされ、個別督促が原則です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。