マン管 管理組合の運営 問49:管理組合の運営
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
マンション管理組合が滞納管理費の回収のために少額訴訟を提起する場合に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア少額訴訟は、請求額が100万円以下の金銭請求に用いることができ、1回の審理で判決が下される原則がある。
- イ少額訴訟では、証拠調べはすべて口頭で行わなければならず、書面証拠の提出は認められない。
- ウ少額訴訟の請求額の上限は60万円であり、滞納額が60万円を超える場合は少額訴訟は利用できない。正答
- エ少額訴訟で敗訴した管理組合は、控訴(高等裁判所への上訴)によって再審理を求めることができる。
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少額訴訟は請求額が60万円以下の場合に使える手続きです(民事訴訟法368条1項)。60万円を超える滞納額には少額訴訟は使えず、通常の民事訴訟(通常訴訟)または支払督促を選択します。これが正答ウです。アの「100万円以下」は誤りです。イの「書面証拠不可」は誤りで書面も証拠として使えます。エの「控訴(高等裁判所)」は誤りで少額訴訟では異議申立て(同一裁判所)が手段です。
民事訴訟法368条1項は「少額訴訟は、訴訟の目的の価額が60万円以下の金銭の支払いの請求を目的とする訴え」に限定しています。よってウが正答(上限60万円)。アについて、少額訴訟の請求額上限は「60万円以下」であり、「100万円以下」は誤りです。また、原則として「1回の審理で結審・判決」という特徴(民事訴訟法370条)は正しい記述です。イについて、少額訴訟では「あらかじめ証拠書類及び証人を準備し、即時に取り調べられるものに限る」(民事訴訟法371条)と規定されており、書面証拠の提出は認められます(あらかじめ準備が必要)。エについて、少額訴訟の判決に対しては「控訴(高等裁判所への上訴)は認められない」(民事訴訟法377条)という特則があり、不服がある場合は判決裁判所への「異議申立て」(同378条)を行い、通常訴訟に移行します。
少額訴訟は管理組合の滞納管理費回収における重要な法的ツールですが、その限界と代替手段を正確に把握することが実務上不可欠です。少額訴訟の特徴をまとめると、①請求額上限60万円、②原則1回の審理で結審、③即時に取り調べられる証拠のみ提出可能、④判決に対する控訴不可(異議申立て→通常訴訟移行)、⑤同一当事者に対する同一裁判所での年間申立て回数制限10回、⑥管理組合は「法人格の有無」に関係なく原告適格あり(区分所有法3条の権利能力なき社団としての訴訟能力)です。請求額60万円超の場合の手続き選択として、①通常の民事訴訟(地方・簡易裁判所):正規の手続きで期間・コストがかかる、②支払督促(民事訴訟法382条):書面審理のみ・申立て後2週間で督促状発送・相手が異議なければ仮執行宣言→確定・強制執行可能、という二つがあります。支払督促は簡便な書面手続きで債務名義(強制執行の根拠)を取得できるため、相手が異議を申し立てる可能性が低い場合(滞納者が連絡不能・行方不明等)に特に有効です。区分所有法7条の先取特権(後述)との連携として、先取特権の実行前に訴訟・支払督促で確定判決・執行認諾文言付き公正証書等の債務名義を取得することで、強制執行(動産・不動産)が可能になります。マン管試験では「少額訴訟の請求上限60万円」「控訴不可(異議申立て→通常訴訟)」「支払督促との使い分け」が頻出です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。