マン管 管理組合の運営 問50:管理組合の運営
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
管理費等の滞納回収に用いる支払督促手続きに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア支払督促は、裁判所が双方の言い分を聞いた上で発する命令であり、書面審理だけでは利用できない。
- イ支払督促に対して相手方が2週間以内に異議を申し立てた場合、通常の訴訟手続きに移行する。正答
- ウ支払督促で取得した仮執行宣言付き支払督促は、強制執行の根拠(債務名義)とはならない。
- エ支払督促は、一つの申立てで管理費・修繕積立金・遅延損害金のすべてを同時に請求することはできない。
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支払督促に対して滞納者が2週間以内に「異議がある」と申し立てると、通常の訴訟手続きに移行します(民事訴訟法395条)。これが正答イです。アは支払督促は書面審理のみで行われる(相手方の言い分を聞かない)のが特徴です。ウは仮執行宣言付き支払督促は強制執行の根拠(債務名義)になります。エは管理費・積立金・遅延損害金の一括請求は可能です。
民事訴訟法382条以下が支払督促を規定しています。支払督促は、裁判所書記官が申立人の主張のみを聞いて発する書面審理の手続きであり(相手方の審問なし)、迅速な債務名義取得に適しています。相手方が督促状の送達から2週間以内に異議申立てをしない場合、仮執行宣言の申立て(民事訴訟法391条)が可能となり、仮執行宣言付き支払督促は強制執行の根拠(債務名義)となります。相手方が異議を申し立てた場合は通常訴訟に移行します(同395条)。よってイが正答(2週間以内の異議申立て→通常訴訟移行)。アについて、支払督促は「書面審理のみ」(双方の言い分を聞かない)で行われるのが特徴です。「双方の言い分を聞いた上で発する命令」は誤りです。ウについて、仮執行宣言付き支払督促は「仮執行宣言付き判決」と同様の債務名義として強制執行が可能です(民事執行法22条4号)。エについて、支払督促は「金銭の支払いの請求」であれば一つの申立てで管理費・修繕積立金・遅延損害金を一括請求することが可能です。
支払督促は管理組合の滞納管理費回収における主力法的手段であり、少額訴訟との使い分けが実務上の重要課題です。支払督促の手続きフロー:①申立て(簡易裁判所書記官に書面申立)→②督促状送達(被告への送達・2週間以内に異議申立てなければ次の段階へ)→③仮執行宣言の申立て(督促状送達後2週間経過後30日以内に申立て)→④仮執行宣言(書記官が付与)→⑤仮執行宣言付き支払督促の送達→⑥2週間以内に異議なし→⑦確定→⑧強制執行(動産・不動産・預金)。この手続きが問題なく進めば、申立てから強制執行まで約2〜3ヶ月で完結します。ただし「相手が住所不明で送達できない(不送達)」という問題が実務上頻発します。送達が完了しない場合、支払督促は利用できず、公示送達(官報・裁判所掲示板への掲示)が必要な通常訴訟に移行する必要があります。支払督促vs少額訴訟の選択基準として、①相手方が争う意思を示している場合→少額訴訟(上限60万円)か通常訴訟、②相手方が争わない可能性が高い場合(連絡不能・行方不明等含む)→支払督促(書面審理で迅速・低コスト)、③滞納額60万円超→通常訴訟か支払督促(金額制限なし)、という判断が一般的です。支払督促で得た確定判決(または仮執行宣言付き支払督促)を基に、区分所有法7条の先取特権の実行(競売)と合わせて強制回収するのが管理費滞納の最終的な法的手段です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
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執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。