マン管 管理組合の運営 問8:管理組合の運営
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
マンション標準管理規約(単棟型)における理事長の専決処分及び緊急措置に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア理事長は、理事会の決議がなければいかなる場合も管理組合の業務を執行することができない。
- イ理事長は、管理組合の業務の執行に関して、緊急を要する場合でも、書面による理事全員の同意を得なければ専決処分を行うことができない。
- ウ理事長が専決処分を行った場合、当該処分は後の理事会で承認されなければ法的に無効となる。
- エ理事長は、管理組合を代表して日常的な業務を執行する権限を有し、緊急を要する事項については理事会の事後承認を得ることで対応できる。正答
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理事長は管理組合の代表者として日常業務を動かす権限があります。火災・漏水など緊急の場面では、後から理事会で承認を取る(事後承認)という対応ができます。これが正答エです。アの「一切できない」は誤りです。イの「書面全員同意」が必要という規定はありません。ウの「承認なければ無効」は、第三者保護の観点から一律に無効とはいえません。
標準管理規約38条1項は「理事長は、管理組合を代表し、その業務を統括する」と包括的な代表・統括権限を規定しています。緊急事態における専決処分については、同54条で理事会の議決事項を列挙しつつ、緊急の場合は理事長が専決できる旨と事後的な理事会への報告・承認の義務を定めています。よってエが正答です。アについて、理事長は管理組合の代表として通常業務を理事会決議なく執行できる範囲があります。イについて、書面による全理事同意は「書面決議」の手続きであり(標準管理規約53条2項)、緊急専決処分とは別の制度です。ウについて、緊急専決処分が後の理事会で承認されなかった場合でも、既に第三者との間で成立した契約・取引が当然無効となるわけではなく、代表権・善意第三者保護の問題として処理されます。
理事長の専決処分と事後承認制度は、管理組合の意思決定の迅速性と民主的統制のバランスを保つための仕組みです。緊急事態(大規模漏水・火災・設備故障・外壁落下等)では、理事会を招集している時間的余裕がなく、即時対応が必要な場面が生じます。標準管理規約54条の理事会議決事項リストは管理組合の通常運営に係る事項を網羅しており、同条の「その他管理組合の業務に関する重要事項」という包括規定により、理事会は幅広い事項を審議できます。緊急専決の法的性質については、理事長の包括代表権(民法644条類推・委任)に基づく行為であり、事後承認は内部手続きの問題であって第三者との外部関係には直接影響しないとされています。この構造は会社法上の代表取締役の権限行使(専決+取締役会への事後報告)と類似しています。専決処分の事後承認が否決された場合の処理は実務的に難しく、対外取引は取消せない(善意第三者保護)一方、内部的には専決した理事長の責任問題(損害賠償)となる可能性があります。マン管試験では「緊急専決の可否」「事後承認の法的意味」「第三者保護の考え方」の三点が問われます。また、書面決議(全理事の書面による同意、標準管理規約53条2項)と緊急専決(理事長の単独判断+事後承認)の違いを明確に区別することが重要です。前者は全理事の意思確認を得た上での決議であり、後者は時間的制約下での代表者判断です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。