マン管 管理組合の運営 問9:管理組合の運営
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
区分所有法上の管理者を兼ねる理事長に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- ア理事長(管理者)は、少なくとも毎年1回集会を招集しなければならない。
- イ理事長(管理者)は、共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金の請求・受領について、区分所有者を代理する権限を有する。
- ウ理事長(管理者)は、その職務に関して区分所有者を代理する権限を有するが、規約で管理者の権限を制限した場合、その制限は善意の第三者に対抗することができない。
- エ理事長(管理者)が管理組合の業務につき区分所有者を代理して行った行為は、当然に全区分所有者に効力が及び、管理者個人の責任は生じない。正答
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理事長が管理者として代理行為をした場合でも、その行為の態様や範囲によっては管理者個人に責任が生じることがあります。「当然に個人責任なし」という断定は誤りです。これが最も不適切なエです。ア(年1回招集)、イ(損害賠償等の代理権)、ウ(権限制限の善意第三者不対抗)はいずれも区分所有法の正確な記述です。
区分所有法26条が管理者の権限を規定します。同条4項は「管理者がその職務の範囲内において第三者との間にした行為につき区分所有者がその責めに任ずべき割合は、第14条に定める割合と同一の割合とする」と規定しており、管理者個人が無限に免責されるわけではありません。よってエが最も不適切です。アについて、区分所有法34条2項は「管理者は、少なくとも毎年1回集会を招集しなければならない」と規定しており正確です。イについて、区分所有法26条2項は「管理者は、その職務に関し、区分所有者を代理する。第18条第4項(管理者への報告)、第26条第2項及び第47条第6項の規定による損害賠償金及び不当利得による返還金の請求及び受領についても同様とする」と定めています。ウについて、区分所有法26条3項は「管理者の権限を制限することは、善意の第三者に対抗することができない」と定めており、正確な記述です。
区分所有法上の管理者の代理権と責任の構造は、管理組合の対外的取引において核心的役割を果たします。区分所有法26条1項の代理権は法定代理権であり、規約上の制限をもって善意第三者に対抗できない(同3項)という強力な保護が与えられています。この規定は取引の安全を優先させるものであり、管理組合が規約で「金額○○万円以上は理事会決議を要する」と定めていても、その制限を知らずに取引した相手方を保護する趣旨です。管理者の代理権の範囲については、区分所有法26条2項が「損害賠償金及び不当利得返還金の請求・受領」を明示的に含めており、共用部分の管理に関連して生じた一切の対外的権利行使が含まれます。管理者個人の責任については、代理行為が正当な職務範囲内であれば区分所有者に按分帰属しますが(同26条4項・14条の割合)、職務範囲を逸脱した行為・不法行為については管理者個人の責任が発生します。また管理者は集会への報告義務を負い(区分所有法43条)、毎年1回以上の集会招集義務(同34条2項)を怠った場合は義務違反として損害賠償責任を問われることがあります。標準管理規約との関係では、区分所有法上の管理者権限(法定)と標準管理規約上の理事長権限(規約上)が並存しており、法定権限の範囲内で規約により権限を拡張・明確化する運用となっています。マン管試験では「法定代理権の範囲」「善意第三者保護」「管理者個人責任の発生場面」「区分所有者への按分帰属」の四点が頻出です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独子作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。