マン管 建築・設備 問10:建築構造
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
マンションの外壁改修工法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア外壁塗装による改修は湿式工法の一種であり、既存の仕上げ層を除去してから塗装する工法と、既存面の上に直接塗装を重ねる工法がある。正答
- イ外壁のひび割れ補修においてはUカットシール材充填工法が用いられるが、これはひび割れの幅にかかわらず適用できる汎用的な工法である。
- ウ外壁改修においてポリマーセメントモルタルによる断面修復工法は、主に建物の意匠改善を目的として用いられる工法である。
- エ外装材の乾式工法(乾式タイル・乾式石材等)は、躯体に直接接着剤で貼り付けるため、湿式工法に比べて工期は長くなる傾向がある。
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外壁改修には大きく「湿式(水を使うモルタル・塗装系)」と「乾式(水を使わないボード・パネル系)」があります。塗装改修は湿式で、既存仕上げを落としてから塗る場合と、上から重ね塗りする場合があります。アが正しい記述です。Uカットシール工法はひび割れ幅が0.2mm超のある程度のひび割れに使います(幅によらず何にでも使えるわけではない)。断面修復工法はコンクリートの欠損・腐食部分の修復が目的で意匠改善ではありません(ウが誤り)。乾式工法は一般的に工期が短い(エが誤り)。
アが正答です。外壁塗装は湿式工法(水・溶剤を使用して形成する仕上げ)に分類されます。施工方法は①旧塗膜・脆弱な仕上げ層をケレン・高圧水洗浄等で除去してから新規塗装する工法と、②既存仕上げ面の密着性が確保できる場合に直接塗装する重ね塗り工法があります。イは誤りです。Uカットシール材充填工法は「ひび割れに沿ってグラインダーでU字形に削り、シーリング材を充填する工法」で、主にひび割れ幅0.2mm〜1.0mm程度の比較的大きなひび割れに適用します。微細なひび割れ(0.2mm未満)には低圧注入工法・塗布型補修材の適用が一般的です。ウは誤りで、ポリマーセメントモルタルによる断面修復工法はコンクリートが中性化・塩害・爆裂等で欠損・劣化した部分を除去し、ポリマーセメントモルタルで断面形状を回復する補修工法です。目的は構造耐力・耐久性の回復であり意匠改善ではありません。エは誤りで、乾式工法(乾式タイル・金属パネル・GRC等)は工場生産した部材を機械的に取り付けるため、湿式(モルタル工法等の養生時間が必要)より工期が短縮できることが特徴です。
外壁改修工法の選択はマンション大規模修繕計画の根幹です。湿式工法はモルタル・セメントペースト・塗料等に水分を使用する工法の総称で、左官工事・塗装工事が代表例です。乾式工法は金属パネル・プレキャストコンクリート板・乾式タイル等の工場製品を機械的接合(ビス・アンカー・クリップ等)で取り付ける工法で、養生期間が不要で工期短縮・品質の均一化が図れます。ひび割れ補修工法の選択基準は幅・深さ・活動性(季節により開閉するかどうか)で決まります。①微細ひび割れ(0.2mm未満・非活動):表面被覆工法(塗布型エポキシ・ポリマーセメント)、②中程度のひび割れ(0.2〜1.0mm):低圧注入工法(エポキシ樹脂注入)またはUカットシール工法、③大きなひび割れ(1.0mm超)・活動性ひび割れ:Uカットシール工法(ポリウレタン系等の可とう性シーリング材)、④コンクリート欠損・爆裂部分:断面修復工法(ポリマーセメントモルタル・エポキシモルタル)、という体系です。ポリマーセメントモルタルは普通ポリマーセメントモルタルにSBR(スチレン・ブタジエン系)等の高分子混和材を加えることで付着性・曲げ強度・防水性を向上させた材料で、断面修復後の防水・仕上げ材として使われます。大規模修繕計画では修繕周期12〜15年を基準に、外壁改修の工法・使用材料・仮設足場計画を確定し、修繕積立金の充足状況との照合を行います。管理組合は見積もり段階で複数工法の比較(コスト・耐久性・居住者への影響)を行い、総合判断で工法を選択することが求められます。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。