マン管
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

マン管 建築・設備 問9|コンクリートの中性化・塩害・ひび割れ

問題

マン管 | 建築・設備 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

マンションのRC造建物におけるコンクリートの劣化現象に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

キーボード:1〜4で選択・Enterで次へ

タップするとすぐ答え合わせ

答え合わせ

正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

コンクリートの中性化は空気中のCO₂がコンクリートに染み込んでアルカリ性が低下する劣化です。都市部はCO₂が多いので中性化が進みやすい、というエが正しい記述です。塩害は海の塩分が原因ですが、海から離れていても凍結防止剤(塩化カルシウム)が使われる地域でも起こります(イが誤り)。ひび割れは乾燥収縮・温度変化等でも起き、すべてが危険というわけではありません(ウが誤り)。かぶり厚さは施工不良だけでなく、中性化が進めば見かけ上の有効かぶり厚さが減少します(アが誤り)。

エが正答です。コンクリートの中性化は大気中のCO₂(炭酸ガス)がコンクリート表面から浸透し、水酸化カルシウム(Ca(OH)₂)と反応して炭酸カルシウム(CaCO₃)を生成することでpHが12〜13から9以下に低下する現象です。CO₂濃度が高い都市部(交通量の多い幹線道路沿い・地下駐車場付近等)では浸透速度が速まる傾向があります。イは誤りで、塩害は①海岸地帯の飛来塩分(海塩粒子)だけでなく、②凍結防止剤(塩化カルシウム・塩化ナトリウム)の散布、③海砂使用の施工不良(施工時の混入)でも発生します。海岸から50m以上でも凍結防止剤使用地域では塩害が生じる可能性があります。ウは誤りで、コンクリートのひび割れには乾燥収縮・温度変化・凍結融解(非構造的ひび割れ)と、外力・不同沈下・構造耐力低下が原因のひび割れ(構造的ひび割れ)があります。非構造的ひび割れがほとんどを占め、すべてが倒壊危険につながるわけではありません。アは誤りで、かぶり厚さ不足は施工不良だけでなく設計段階の不備でも生じ得るうえ、竣工後も中性化の進行によってアルカリ性で鉄筋を守る部分(中性化していない部分)は年々薄くなり、爆裂・剥落による断面欠損でかぶりそのものが失われることもあります。

コンクリートの劣化機構の理解はマンション維持保全・大規模修繕計画の核心です。中性化(carbonation)の速度は一般に「拡散方程式」に近似され、中性化深さ=A×√t(tは経過年数、Aは中性化速度係数)で表されます。中性化速度係数Aは水セメント比・骨材・養生方法・環境CO₂濃度に依存します。この式から、かぶり厚さが薄いほど、また中性化速度係数が大きいほど、中性化前線が鉄筋位置に早く到達することが分かります。塩害は塩化物イオン(Cl⁻)が鉄筋表面に到達し、不動態皮膜(保護酸化皮膜)を局所的に破壊して活性溶解(孔食・全面腐食)を引き起こす現象です。腐食生成物(錆)の体積膨張がコンクリートを内側から圧迫し、かぶりコンクリートの爆裂(スポーリング)・剥落を招きます。コンクリートのひび割れは幅・深さ・方向・分布パターン・動きの有無で性状を評価し、幅の小さい乾燥収縮ひび割れは表面被覆・塗布型補修材、幅の大きいものは注入工法やUカットシール材充填工法など、状態に応じた補修工法を選びます。構造的ひび割れ(45°方向のせん断ひび割れ・柱梁接合部ひび割れ・連続的な梁方向のひび割れ等)は構造設計者による評価が必要です。管理組合は竣工時のコア抜き試験記録・定期調査報告書・修繕履歴を保管し、中性化・塩化物イオン浸透深さの計測値をトレンド管理することで適切な補修タイミングを判断できます。

この問題の根拠出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

この問題の関連トピック

  • コンクリートの中性化・塩害・ひび割れ
  • 頻出度B

関連する問題

ページの先頭へ