問題
マンションにおける断熱性能・結露対策に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
結露は温かい空気が冷たい面に触れて水滴が生じる現象です。壁の中で結露(内部結露)が起きないようにするには、断熱材の室内側(暖かい側)に水蒸気を通さない「防湿層」を設けて、水蒸気が断熱材に入り込まないようにします。アが正しい記述です。表面結露は冬に起きやすく、夏に多いのは冷房で冷やされた壁面や窓ガラスへの結露(夏型結露)です(イが誤り)。換気は湿度を下げる有効な手段で逆効果ではありません(エが誤り)。
アが正答です。壁体内結露(内部結露)は、室内の水蒸気が断熱材を通過する際に断熱材内部の冷たい部分で露点温度以下になり結露する現象です。これを防ぐには断熱材の室内側(高温高湿側)に防湿層(防湿シート・気密シート)を設け、水蒸気の断熱材への侵入を遮断します(高湿側=室内側で防湿するのが結露防止設計の基本)。イは誤りです。表面結露は一般に冬季の暖房時に発生しやすく、室内の暖かく湿った空気が外気で冷やされた壁・窓・サッシ枠に接触して生じます。夏型結露は室内冷房で冷やされた部材への結露として発生しますが、冬季の方が一般的に温度差が大きく表面結露のリスクが高い傾向があります。ウは逆です。外断熱工法は断熱材を建物躯体の外側全体を覆うように施工するため熱橋が少なく断熱効果が高い一方、内断熱(充填断熱)は柱・梁などの構造部材が断熱材を貫通するため熱橋が生じやすく断熱性能が劣ります(ウが誤り)。エは誤りで、換気は室内の高湿な空気を排出して室内絶対湿度を下げる有効な手段です。外気が低温乾燥の冬季には換気による湿度低下効果が高く結露防止に有効です。
断熱・結露対策はマンション居住性・耐久性・省エネの三方向に直結します。建築物省エネ法の2022年改正により、2025年4月からは共同住宅を含むすべての新築住宅に省エネ基準(外皮性能は住宅性能表示の断熱等性能等級4に相当)への適合が義務付けられています。断熱等性能等級(住宅性能表示制度)は現在、最高で等級7まで設けられています。内部結露の設計対策は①防湿層設計(室内側に透湿抵抗の高い防湿フィルム・気密テープ)、②断熱材の外気側に通気層を設けて湿気を逃がす方法(木造の外壁通気工法等)などがあります。外断熱工法は躯体全体を断熱材で包むため熱橋が少なく、コンクリート躯体の蓄熱効果を室内側に活かせます。ただし改修時のコスト・外壁厚さの増加・既存仕上げとの取り合いが課題です。内断熱改修は既存内壁に断熱ボード(フェノールフォーム・高性能グラスウール等)を付加する方法で、各戸が個別に改修できる利点がある一方、柱・梁周りの熱橋や防湿処理の連続性確保が課題です。結露防止の設備的対策として、機械換気設備(2003年7月施行のシックハウス対策により、住宅等の居室には原則として換気回数0.5回/h以上の機械換気設備が必要=建築基準法施行令20条の8)の適切な運転、および全熱交換換気(熱回収型換気)の活用があります。全熱交換換気は排気の熱・湿気を給気に回収し、暖房負荷の低減と適度な湿度維持を両立します。管理組合は長期修繕計画に断熱改修を組み込む際、省エネ性能向上による光熱費削減効果と修繕費の収支シミュレーションを行い、区分所有者への費用便益説明を丁寧に行うことが求められます。
- エネルギーの使用の合理化及び非化石エネルギーへの転換等に関する法律e-Govで原文を読む
- 建築基準法施行令第20条の8e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

