問題
マンションの建蔽率及び容積率の算定に関する次の記述のうち、建築基準法によれば、最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
容積率は建物の延べ面積と敷地の比率です。前面道路が12m未満の狭い道路に面している場合は、容積率に道路幅員による制限がかかります。住居系の地域では原則「道路幅員(m)×4/10」、非住居系では原則「道路幅員×6/10」で計算した数値と、都市計画の指定容積率のどちらか小さい方が上限になります。これがウの正しい記述です。建蔽率は「建築面積/敷地面積」で延べ面積ではありません(アが誤り)。建蔽率60%の地域で防火地域内に耐火建築物を建てる場合は、制限がなくなるのではなく1/10が加算されて70%になります(エが誤り)。
ウが正答です。容積率の前面道路幅員制限(建築基準法52条2項)は、前面道路の幅員が12m未満の場合に「指定容積率」と「道路幅員(m)×法定乗数」のうち小さい方を上限とする規定です。住居系用途地域の乗数は原則4/10、その他の用途地域は原則6/10です(特定行政庁が都道府県都市計画審議会の議を経て指定する区域では別の数値)。アは誤りで、建蔽率は「建築面積÷敷地面積」、容積率は「延べ面積÷敷地面積」です。アは両者の定義を混同しています。イは誤りです。自動車車庫・自転車駐車場(自動車車庫等部分)の床面積は、敷地内の建築物の各階の床面積の合計の1/5を限度として延べ面積に算入しません(建築基準法施行令2条1項4号・3項)。共同住宅の共用廊下・共用階段の床面積を算入しない点(建築基準法52条6項2号)は正しいですが、車庫を「含まれる」とする前段が誤りです。エは誤りです。防火地域(建蔽率の限度が8/10とされている地域を除く)内の耐火建築物等は、建蔽率の限度に1/10が加算されます(53条3項1号)。60%の地域なら70%になるのであって、建蔽率の制限が適用されなくなるのは、建蔽率の限度が8/10とされている地域内で、かつ防火地域内にある耐火建築物等に限られます(53条6項1号)。
建蔽率・容積率の規制体系はマンション建替え・増改築計画において最も直接的な法的制約です。建蔽率の緩和(建築基準法53条3項)は、①防火地域(建蔽率8/10の地域を除く)内の耐火建築物等、又は準防火地域内の耐火建築物等・準耐火建築物等:+1/10、②街区の角にある敷地等で特定行政庁が指定するものの内にある建築物:+1/10、③①と②の両方に該当:+2/10、という構造です。さらに、建蔽率の限度が8/10とされている地域内で防火地域内にある耐火建築物等には建蔽率の制限が適用されません(53条6項1号)。容積率の算定で延べ面積に算入しない部分には、①共同住宅・老人ホーム等の共用の廊下・階段(52条6項2号:全部)、②政令で定める昇降機の昇降路(同項1号:全部)、③地階で天井が地盤面から1m以下にある住宅・老人ホーム等の用途部分(52条3項:住宅等の部分の床面積の合計の1/3が限度)、④自動車車庫等部分(1/5が限度)、⑤備蓄倉庫部分・蓄電池設置部分(各1/50が限度)、⑥自家発電設備設置部分・貯水槽設置部分・宅配ボックス設置部分(各1/100が限度)(④〜⑥は施行令2条1項4号・3項)があります。前面道路幅員制限の例として、幅員6mの道路に面する住居系地域(乗数4/10)では6×0.4=2.4(240%)が上限となり、都市計画の指定が300%でも実際の上限は240%になります。マンション管理組合は竣工時の建蔽率・容積率・不算入面積を確認し、将来の増改築・建替えの際に余剰容積の有無を把握しておくことが資産管理上重要です。特に昭和40〜50年代竣工のマンションでは、その後の規制の変更により、建替え時に同じ規模を確保できない場合があります。
- 建築基準法第52条・第53条e-Govで原文を読む
- 建築基準法施行令第2条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

