建築・設備19建築基準法

マン管 建築・設備 問19:建築基準法

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

既存不適格建築物に関する次の記述のうち、建築基準法によれば、最も適切なものはどれか。

  • 既存不適格建築物は、建築基準法に違反した建築物であるため、特定行政庁から除却命令を受ける可能性がある。
  • 既存不適格建築物に増築を行う場合は、原則として増築部分のみでなく既存部分も含めて現行の建築基準法の規定に適合させる必要がある。正答
  • 既存不適格建築物は、現行の法令に適合しないことが確定しているため、建築物の賃貸・売買などの私法上の取引を制限する規定がある。
  • マンションの建替えにおいて、既存不適格建築物を取り壊した後に建築する場合は、旧建物と同じ規模・構造であれば既存不適格の特例を用いて現行法を適用除外にできる。
正答:既存不適格建築物に増築を行う場合は、原則として増築部分のみでなく既存部分も含めて現行の建築基準法の規定に適合させる必要がある。

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既存不適格建築物とは、建てたときは合法だったけれど法改正で現在の基準を満たさなくなった建物です。違法建築ではありません(アが誤り)。この建物を増築する場合、原則として既存部分も含めて現在の法律に合わせなければなりません(イが正しい記述)。ただし一定の緩和規定があります。私法上の売買・賃貸自体は制限されません(ウが誤り)。建替えで「既存と同じ規模でOK」という特例は認められません(エが誤り)。

標準試験対策の基準レベル

イが正答です。建築基準法3条2項は、法令の改正により適合しなくなった既存建築物(既存不適格建築物)については「引き続き使用する限り」適用除外(法令の適用猶予)を認めています。しかし増築・改築・大規模修繕・大規模模様替えを行う場合は原則として建築物全体(既存部分を含む)を現行法に適合させる義務があります(同法3条3項1号・建築基準法86条の7)。ただし政令(令137条の2〜令137条の12)で規定される一定の要件(増築面積が既存床面積の1/2以内等)を満たす場合には既存部分の現行化を求めない緩和規定があります。アは誤りで、既存不適格建築物は適法に建てられた建物であり違法建築物ではないため、法令違反を理由とした除却命令の対象にはなりません(建築基準法9条1項の「違反建築物」のみが対象)。ウは誤りで、既存不適格建築物であることを理由として売買・賃貸などの私法上の法律行為を制限する規定はありません。エは誤りで、建替え(取り壊し後の新築)は「新築」として扱われ既存不適格の継続は認められず、全ての規定が適用されます。

上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

既存不適格と違法建築の区別はマン管・管理業務主任者試験共通の重要論点です。既存不適格の主な原因は①用途地域の変更・都市計画変更(建蔽率・容積率の変更)、②建築基準法の改正(耐震基準・防火規定の強化)、③道路の指定変更等です。旧耐震基準建物・旧用途地域での容積率超過建物が典型例で、日本全国に相当数存在します。増築等に際しての既存部分の現行化免除要件(令137条の2)は、①増築等の対象が構造計算を要しない規模以下、②増築部分が既存延べ面積の1/2以下、③既存部分と増築部分の接合部が構造上の独立性を持つ等の条件を満たす場合です。マンション管理の実務では、既存不適格が大規模修繕や建替え計画に影響します。特に共用廊下・手すり・防火設備が現行法の要件を満たさない場合、大規模修繕工事の設計段階で「大規模修繕」の定義(主要構造部の過半を修繕)に該当するかどうかの判断が重要です。「過半の修繕」に該当すると既存部分の現行化が求められる可能性があるため、工事の範囲・方法の設定が修繕設計の重要事項になります。管理組合は顧問弁護士・建築士と連携して建替え・大規模修繕の法的可否を事前に確認し、区分所有者への正確な情報提供を行う義務があります。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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