マン管 建築・設備 問26:給排水衛生設備
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
マンションの排水設備における通気管に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア伸頂通気管は排水立管の上部を延長して大気に開放するものであり、最上階の排水器具に対する通気の効果が特に高い。
- イ各個通気管は各排水器具のトラップ直後から通気立管または伸頂通気管に接続するものであり、自己サイホン防止に最も有効な通気方式である。正答
- ウループ通気管は排水横枝管に複数の器具が接続する場合に、横枝管の最上流の器具トラップ直後から通気管を取り出す方式で、ループ通気一系統で接続できる器具数に制限はない。
- エ通気管の末端(屋外開放部)は臭気・害虫の侵入を防ぐため必ず網(メッシュ・防虫網)で塞がなければならない。
AI解説(初心者・標準・上級)
理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠条文・標準管理規約・国土交通省ガイドラインも明記。
各個通気管は各器具のトラップの直ぐ近くから通気管を立ち上げる方法で、それぞれの器具にきちんと通気が確保されるため自己サイホン防止に最も効果が高いです。イが正しい記述です。伸頂通気は最上階より下では効果が弱くなります(アが誤り)。通気管の末端を網で完全に塞ぐと通気できなくなります(エが誤り・ただし防虫効果のある開口を確保する網の使用は問題ない)。ループ通気に接続できる器具数は規定があります(ウが誤り)。
イが正答です。各個通気管(individual vent)はトラップと排水管の接続部(トラップの流出側)から直接通気立管(または伸頂通気管)に接続するもので、自己サイホン現象に対して直接的に管内圧力を大気圧に維持するため最も効果的です。コストと施工面で負担が大きく、業務用厨房・病院等の高性能要求箇所に用いられます。アは誤りです。伸頂通気管は排水立管の上部延長部分として機能しますが、最上階付近の通気効果は他の階より相対的に高く維持されますが、「最上階に特に高い」というわけではなく、全体的な圧力調整機能を担います(部分的に誤り)。ウは誤りで、ループ通気管(loop vent)は横枝管の最上流のトラップ近くから通気管を取り出す方式で、接続できる器具の数や配管長には制限があります(建築基準法施行令・SHASE規準等)。エは誤りで、通気管の末端を完全に閉塞すると通気機能が失われます。防虫対策として防虫網(目開き1mm以上)を設ける場合も網目は通気を妨げない程度でなければならず、網を塞ぐのは誤りです(定期的な清掃も必要)。
通気管システムはマンションの排水衛生品質を左右する重要インフラです。通気方式の比較は以下の通りです:①伸頂通気(最もシンプル・低コスト:立管上部の延長のみ。効果は限定的で高層・大規模建物には不十分)、②ループ通気(横枝管最上流から取り出し:コストと効果のバランスが良く一般的なマンションで多用)、③各個通気(器具ごとに通気管:コスト高だが最高品質・高層オフィス・病院向き)、④特殊継手排水システム(通気管を削減するために特殊形状継手を使う方式:三栄水栓等のSOAX継手・通気立管の省略が可能)があります。特殊継手排水システム(誘導式特殊継手・旋回式継手)は通気立管を削減または省略できるため、バイプスペース(PS)の縮小・住戸内有効面積確保の観点からマンションで普及しています。ただし高層建物では性能確認が必要で、日本工業規格・SHASE(空気調和・衛生工学会)基準に基づく試験・認証品を使用する必要があります。排水設備のメンテナンスでは、通気管の屋外開放部の防虫網閉塞(鳥の巣・落葉・ゴミ)が通気不足の原因となるため、定期点検の対象です。管理組合は定期点検計画に通気管開放部の確認・清掃を組み込み、悪臭クレームへの予防的対応を行うことが推奨されます。また、既存マンションの改修で間取り変更(排水器具位置の移動)を行う際は通気配管の再設計が必要になる場合があり、専有部分リフォームの申請審査時に確認すべき事項です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。