マン管 建築・設備 問27:給排水衛生設備
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
マンションの給湯設備及びレジオネラ属菌対策に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- アレジオネラ属菌は水温25〜45℃前後の温水環境で増殖しやすく、特に38℃前後で最も増殖が活発になるとされるため、給湯設備では60℃以上に加熱して殺菌することが求められる。正答
- イ集中給湯方式は各住戸に給湯器を設置するガス給湯器方式と比べ、循環配管内の温度管理が容易であるため、レジオネラ属菌のリスクが低い。
- ウレジオネラ症は人から人への感染(飛沫感染)が主な感染経路であるため、集合住宅内での集団感染リスクが特に高い。
- エ給湯設備の貯湯槽は、水温の維持・殺菌効果のために常時50℃以上に保つことが義務付けられており、60℃以上への加熱は過剰とされる。
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レジオネラ属菌は25〜45℃のぬるいお湯が大好きで、特に38℃前後で最も増えやすいです。これを防ぐには60℃以上に加熱して殺菌する必要があります。アが正しい記述です。レジオネラ症は水(エアロゾル)を吸い込むことで感染し、人から人にはうつりません(ウが誤り)。集中給湯方式は循環配管で温度管理が難しく、むしろリスクが高い場合があります(イが誤り)。
アが正答です。レジオネラ属菌(Legionella pneumophila等)は20〜50℃の温水中で増殖し、最適増殖温度は36〜37℃(体温に近い温度)です。給湯設備では60℃以上に加熱・保持することで殺菌効果が得られるため、厚生労働省「レジオネラ症を予防するために必要な措置に関する技術上の指針」および「建築物環境衛生管理基準」(建築物衛生法施行令)では給湯温度を60℃以上(給湯末端で55℃以上)に保つことを求めています。イは誤りです。集中給湯方式は循環配管が長く、配管内でぬるい温度帯(25〜45℃)が発生しやすいためレジオネラ属菌の増殖リスクが高いとされます。各戸個別ガス給湯器(瞬間式)は使用直前に加熱するため循環滞留がなく、レジオネラリスクは低いとされます。ウは誤りで、レジオネラ症の感染経路はレジオネラ属菌を含むエアロゾル(微細水滴)の吸入です。人から人への感染はほとんど報告されておらず、集合住宅での集団感染は冷却塔・給湯設備・シャワー等のエアロゾル源が原因となります。エは誤りで、貯湯槽は60℃以上に保つことが推奨されており(一部指針では55℃以上が基準)、50℃以上で十分とする規定はありません。
レジオネラ属菌対策は大型集中給湯システムを持つマンション・ホテル・病院において最重要の水質衛生管理事項です。レジオネラ属菌の生態学的特徴として、①20℃以下では休眠(増殖停止)、②60℃以上では数分で死滅、③アメーバ等の原生動物に寄生して耐塩素性を示す場合がある、④スケール(水垢)・バイオフィルム(生物膜)内に保護されて塩素処理が難しくなる、という点が重要です。給湯設備での対策は①貯湯温度60℃以上の維持、②循環配管での末端温度55℃以上の確保(デッドレグ:行き止まり配管の排除)、③貯湯槽・循環配管の定期清掃・消毒(年1回以上)、④水質検査(レジオネラ属菌検査:施設の種類と規模により義務の有無が異なる)、⑤浴槽水の塩素濃度管理(0.2〜1.0mg/L)が基本セットです。建築物衛生法(建築物環境衛生管理基準)が適用される特定建築物(事務所・ホテル・百貨店等3000m²以上)では給水・給湯の水質基準遵守が義務付けられますが、一般の分譲マンションは必ずしも適用対象ではありません。ただし大型マンション・分譲マンションのゲストルーム・共用浴室では自主的なレジオネラ対策の実施が推奨されます。管理組合は集中給湯設備の保守点検記録・水質検査結果を保管し、異常値が出た場合の対処手順(設備の消毒・保健所への報告等)を管理規約・使用細則・マニュアルに定めておくことが居住者保護の観点から重要です。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。