マン管 建築・設備 問35:電気・ガス・昇降機
(令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11)
マンションの電気設備(高圧一括受電)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
- ア高圧一括受電とは電力会社から6,600Vの高圧電力をマンション全体として一括で受電し、建物内の変圧器で各住戸用の低圧(100V・200V)に変換して供給する方式であり、電力会社との契約は管理組合が一本化して行う。正答
- イ高圧一括受電を採用しているマンションでは、各住戸区分所有者が個別に電力会社と電力供給契約を締結することができる。
- ウ自家用電気工作物(高圧受電設備)の維持管理は電気事業法上、管理組合が直接行うことが義務付けられており、電気主任技術者の外部委託は認められていない。
- エマンションの変圧器(トランス)は電力会社が所有・管理するため、管理組合は変圧器の保守・点検費用を負担する必要がない。
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高圧一括受電は、電力会社から6,600ボルトの電気をマンション全体でまとめて受け取り、建物内の変圧器で家庭用の100V・200Vに変えて各住戸に届ける仕組みです。管理組合が電力会社と一本化した契約をします。アが正しい記述です。一括受電を採用すると、各居住者が個別に電力会社と契約することはできません(イが誤り)。変圧器は管理組合の財産として管理組合が保守費用を負担します(エが誤り)。
アが正答です。高圧一括受電は電気事業法上の「自家用電気工作物」として、マンションの管理組合(または受電事業者)が6,600Vの高圧電力を一括受電し、建物内の変圧器(キュービクル)で低圧に変換して各住戸・共用部分に供給します。電力会社との需要契約は管理組合(または受電サービス会社)が行い、電気料金の低減・共用部分の電気料金割引等を目的に採用されています。イは誤りです。高圧一括受電を採用すると、建物全体の電力供給が一本化されるため、各区分所有者が個別に電力会社(小売電気事業者)と契約することはできません(これが高圧一括受電サービスへの切り替えに全員同意が必要な理由のひとつです)。ウは誤りで、自家用電気工作物の保安管理は電気事業法43条により電気主任技術者の選任または外部委託(保安管理業務委託契約)が認められており、外部の電気保安法人・電気主任技術者に委託することが一般的です。エは誤りで、高圧一括受電のキュービクル(変圧器・受変電設備)は管理組合または受電サービス会社の財産であり、維持管理費・点検費用・更新費用は管理組合(または受電サービス会社との契約条件)が負担します。
高圧一括受電はマンション管理の経費節減と電気設備管理の両面から重要なテーマです。電気事業法上の区分:①一般送配電事業者(電力会社)から供給を受ける「高圧需要家」(受変電設備を持つ自家用電気工作物使用者)として、受変電設備の保安管理義務(電気主任技術者の選任または外部委託)が生じます。②高圧一括受電の主なメリット:電気料金の割引(一般的に10〜30%削減)・共用部分の電気代低減・EV充電設備設置への対応。③デメリット・リスク:受電設備の故障時の全館停電リスク・受変電設備の更新費用(15〜25年周期:1,000〜3,000万円程度)・電力自由化市場での個別契約変更の不可(電力会社の選択自由がない)。2016年以降の電力小売全面自由化により、個別契約では電力会社・料金プランの選択が自由になったため、高圧一括受電への切り替えに反対する区分所有者が増えています。管理組合が高圧一括受電を導入するには全区分所有者の同意が必要(電力会社との個別契約解約が全員に必要なため)で、反対者がいる場合は導入できません(2017年最高裁判例も参照)。管理組合は受電設備の老朽化(築30年以上のマンションでは変圧器・開閉器・ケーブル更新の必要性)を長期修繕計画に組み込み、更新費用を修繕積立金に反映させることが求められます。
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。