問題
オール電化マンションの設備・管理に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
キーボード:1〜4で選択・Enterで次へ
答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
エコキュートはヒートポンプという技術で外の空気の熱を利用してお湯を作るため、使う電気の量の3〜5倍のエネルギーがお湯になります。これをCOP(エネルギー消費効率)といい、電気温水器よりはるかに効率が良いです。ウが正しい記述です。オール電化は使う電力が多いので契約容量は通常より大きくします(イが誤り)。貯湯タンクの水は断水時に生活用水として使えますが、飲み水としての使用は推奨されていないのが一般的です(アが誤り)。IHのペースメーカーへの影響は「絶対禁止」とまでは言い切れず、主治医やメーカーに相談するのが正しい対応です(エが誤り)。
ウが正答です。エコキュート(空気熱源ヒートポンプ式電気給湯器)は外気の熱エネルギーをヒートポンプで回収し電気エネルギーの3〜5倍(COP:Coefficient Of Performance:3〜5)の熱エネルギーでお湯を作ります。夜間割安電力(深夜電力)でお湯を作り貯湯する運用が一般的です。電気温水器(電熱ヒーター直接加熱:COP≒1)と比べ大幅にエネルギー効率が高く、CO₂削減・ランニングコスト低減に有効です。イは誤りです。オール電化マンションではIHクッキングヒーター・エコキュートで全て電気を使用するため、電力契約容量は通常の電気ガス混在住宅より大きく設定します(小さくではなく大きく)。アは誤りです。エコキュートの貯湯水は断水時の生活用水(トイレ・洗浄等)として活用できますが、加熱・貯湯の過程で水道水の残留塩素が減っているため、メーカーは飲料水としての使用を推奨していないのが一般的です。エは「絶対に使用してはならない」という断言が誤りです。IHとペースメーカーの関係は機器の種類・距離・使用状況によって異なり、一律に使用禁止とされているわけではありません。心配な場合は主治医やメーカーに相談するのが適切です。
オール電化マンションの普及と管理上の留意点はマン管試験の最新テーマです。エコキュートの技術的原理はヒートポンプサイクル(圧縮→凝縮→膨張→蒸発)で外気から熱を汲み上げ、CO₂冷媒(自然冷媒)を用いて高温の湯をつくれることが特徴です。COPは外気温・季節・機器性能により変動し、外気温が低い冬季は効率が低下します。ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)・ZEH-M(マンション版)政策の文脈ではエコキュート・太陽光発電・蓄電池の組み合わせが省エネ性能指標(BEI)の改善に有効で、政府補助金の対象となります。オール電化マンションの電力容量計画では、住戸ごとの契約容量が大きくなるため、幹線・変圧器容量の設計が重要です。管理組合の視点では①エコキュートの耐用年数(10〜15年)と更新費用の長期修繕計画への計上、②IH・エコキュートのメーカーサポート終了(部品生産終了)への対応、③停電時のエコキュートリセット手順・断水時の貯湯水活用方法の居住者への周知、④オール電化から都市ガスへの切り替え等の設備変更工事の際は管理組合承認が必要なこと(専有部分内の給気口・換気計画の変更を伴う場合)が重要な実務事項です。給湯設備には法令上の基準もあります。建築物に設ける圧力タンク及び給湯設備には有効な安全装置を設けることとされ(建築基準法施行令129条の2の4第1項4号)、配管設備は水質・温度その他の特性に応じて安全上・防火上・衛生上支障のない構造とする必要があり(同項5号)、飲料水の配管設備とその他の配管設備とは直接連結させないこととされています(同条2項1号)。また、給湯機器が水道の配水管から分岐した給水管に直結する給水装置に当たる場合は、水圧・土圧その他の荷重に対して充分な耐力を有し、水が汚染され又は漏れるおそれがないこと、当該給水装置以外の水管その他の設備に直接連結されていないこと、水槽等に給水するものは水の逆流を防止するための適当な措置が講じられていることなどの基準(水道法施行令6条1項)を満たす必要があります。基準に適合していない場合、水道事業者は供給規程の定めるところにより、給水契約の申込みを拒み、又は基準に適合させるまでの間、給水を停止することができます(水道法16条)。エコキュートの設置・交換は専有部分の工事として扱われることが多いものの、共用の配管や給水設備との接続部分に関わるため、管理組合は使用細則等で事前の届出・承認の手続を定めておくことが望まれます。
- 建築基準法施行令第129条の2e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

