問題
マンションの非常用照明装置・誘導灯に関する次の記述のうち、建築基準法及び消防法によれば、最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
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解説
非常用照明装置と誘導灯は別の設備です。非常用照明は停電のときに床面を照らして避難路の明るさを確保する装置(建築基準法)で、誘導灯は「非常口」「出口はこちら」と避難の方向を示す緑色の標識灯(消防法)です。エが正しい記述です。非常用照明の予備電源は30分間点灯できればよく、60分は求められていません(イが誤り)。誘導灯は常時点灯が原則ですが、建物が無人のときや、外光で避難口が分かる場所などで一定の条件を満たすときは消灯できます(ウが誤り)。共同住宅の住戸は非常用照明装置の設置義務の対象外です(アが誤り)。
エが正答です。非常用の照明装置(建築基準法施行令126条の4・126条の5)は、停電時にも避難経路などの照度を確保する装置です。構造の基準(昭和45年建設省告示第1830号)では、常温下で床面の水平面照度が1ルクス(蛍光灯又はLEDランプを用いる場合は2ルクス)以上であること、予備電源は充電を行うことなく30分間継続して点灯できるものであることなどが定められています。誘導灯(消防法施行令26条)は、火災時に避難口の位置や避難の方向を示す設備です。イは誤りで、非常用照明装置の予備電源に求められるのは30分間の継続点灯であり、60分は求められていません。ウは誤りで、避難口誘導灯・通路誘導灯は常時点灯が原則ですが、防火対象物が無人である場合や、外光により避難口等が識別できる場所等で自動火災報知設備の感知器の作動と連動して点灯する措置がとられている場合などは消灯できます(消防法施行規則28条の3第4項)。「昼間でも消灯できない」は誤りです。アは誤りで、非常用の照明装置の設置が必要な居室等を定める施行令126条の4は、ただし書で「一戸建の住宅又は長屋若しくは共同住宅の住戸」を除外しており、住戸内の居室には設置義務がありません。
非常用照明装置と誘導灯の二重構造はマンションの防火安全設計の重要テーマです。建築基準法の非常用の照明装置(施行令126条の4)は、法別表第1(い)欄(1)項〜(4)項の特殊建築物の居室、階数3以上で延べ面積500m²を超える建築物の居室、無窓の居室、延べ面積1,000m²を超える建築物の居室と、これらの居室から地上に通ずる廊下・階段等に設置が必要です(共同住宅の住戸等は除く)。照度・予備電源の基準は告示1830号(床面1ルクス以上、蛍光灯・LEDは2ルクス以上、予備電源で30分間点灯)です。光源にはLEDが広く使われ、消費電力が少なく蓄電池容量を小さくできる利点がありますが、蓄電池は定期的な交換が必要です。誘導灯(消防法)には、避難口に設ける避難口誘導灯と、廊下等に設けて避難の方向を示す通路誘導灯があり、表示面の大きさによりA級・B級・C級に区分され、有効範囲が異なります(避難口誘導灯のA級は60m〈避難方向のシンボルがあるものは40m〉、B級は30m〈20m〉、C級は15m=消防法施行規則28条の3)。管理組合は非常用照明装置(建築基準法12条の定期検査等)と誘導灯(消防用設備等の点検:機器点検6月ごと・総合点検1年ごと)の点検で点灯試験・蓄電池の確認を行い、蓄電池の交換や器具の更新を長期修繕計画に計上します。
- 建築基準法第12条e-Govで原文を読む
- 消防法e-Govで原文を読む
- 建築基準法施行令第126条の4e-Govで原文を読む
- 消防法施行令第26条e-Govで原文を読む
- 消防法施行規則第28条の3e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

