問題
マンションの給排水管の更新・修繕計画に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
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答え合わせ
- ア
- イ
- ウ
- エ
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
給水管の更新は築20〜30年程度で必要になることが多く、赤水が出たら早めに対応が必要です。イが正しい記述です。管内面ライニング(更生工法)という管を撤去せずに内側を補修する工法も認められています(アが誤り)。給排水管の全面更新は、通常は普通決議(集会の出席者の過半数)で実施でき、形状や効用が大きく変わる工事でも出席者の3/4以上の決議で足ります(ウの4/5は誤り)。排水立て管は住戸内を通るケースも多く、工事には居住者の協力(立入りの承諾)が必要です(エが誤り)。
イが正答です。鋼管系の給水管(亜鉛メッキ鋼管等)の耐用年数は一般に20〜30年程度とされており、赤水(鉄サビ)・白濁(亜鉛溶出)・流量低下(スケール堆積)等の症状が現れた場合は早期更新・更生が必要です。長期修繕計画では給水管の更新を築25〜30年前後に計上することが一般的です。アは誤りで、給水管の更生工法(管内面ライニング:エポキシ樹脂塗膜更生・シームレスライニング等)は既存管を活用した工法として確立されており、更新工法と比較した場合の廃棄物削減・工期短縮・費用低減等の利点から広く採用されています。ウは誤りで、共用部分の給排水管の更新・更生は、形状又は効用の著しい変更を伴わなければ共用部分の管理として普通決議(区分所有法18条1項・39条1項)で、著しい変更を伴う場合は17条1項の決議で実施できます。2026年4月施行の改正後は、普通決議は集会に出席した区分所有者及びその議決権の各過半数、17条1項の決議は区分所有者及び議決権の各過半数が出席した集会で出席者及びその議決権の各3/4以上です。4/5以上は建替え決議の原則的な要件(62条1項)であり誤りです。エは誤りで、排水立て管は住戸内のパイプスペースを通っていることが多く、工事には専有部分への立入りが必要になります。区分所有者は共用部分を保存・改良するため必要な範囲で他の区分所有者の専有部分の使用を請求でき(区分所有法6条2項)、規約でも必要箇所への立入りについて定めるのが一般的ですが、居住者の同意なく一方的に立ち入って施工できるわけではありません。
給排水管の更新・更生計画はマンション管理の中長期的な課題として、管理組合の財政・居住者の生活に大きな影響を与えます。給水管の劣化評価方法:①目視・打診(外部腐食・水漏れ跡)、②管内カメラ(CCTV内視鏡:内面腐食・スケール堆積・肉厚推定)、③肉厚測定(超音波測定:管外面から非破壊計測)、④抜管サンプリング・断面観察(腐食深さ・残存肉厚の直接計測)。ライニング工法の種類と選定基準:①エポキシ樹脂塗膜更生(管内面を研磨して錆を除去した後、エポキシ樹脂で塗膜を形成):給水管では水質に影響しない材料を使うことが前提、②CIPP法(Cured In Place Pipe:樹脂含浸ライナーを管内に挿入後硬化):排水横引き管・給水横引き管向き、③スリップライニング(既存管内に小径管を挿入):大口径排水管向き。工事時の居住者対応:給水管更新工事は断水を伴うため、工事前の告知(工事期間・断水時間帯・代替給水の提供)と工事後の水質確認が重要です。長期修繕計画での給排水管更新費は、管種・口径・延長・専有部分への立入りの有無等を設計者・コンサルタントが現場調査して積算します。2026年4月施行の改正区分所有法は、配管工事のように専有部分にまたがる工事にも関係します。共用部分の変更(17条1項の決議)に伴い必要となる専有部分の保存行為又は専有部分の性質を変えない範囲内においてその利用若しくは改良を目的とする行為(専有部分の保存行為等)は、規約に特別の定めがあるときは、区分所有者及び議決権の各過半数が出席した集会で、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上の多数による決議(原則)で決することができ(17条3項)、共用部分の管理(18条1項本文の決議)に伴い必要となる専有部分の保存行為等も、規約に特別の定めがあるときは集会の決議で決することができます(18条4項)。これらの決議で保存行為等の態様や費用の分担を定めるときは、決議の対象となる専有部分の区分所有者の利用状況や、区分所有者が支払った対価その他の事情を考慮して、区分所有者間の利害の衡平が図られるようにしなければなりません(17条4項。18条5項で準用)。また、共用部分の変更や管理が専有部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときは、その専有部分の所有者の承諾が必要です(17条2項。18条3項で準用)。さらに、区分所有者は保存・改良のため必要な範囲内で、他の区分所有者の専有部分を使用し、又は自らこれを保存することを請求でき、他の区分所有者が損害を受けたときは償金を支払わなければなりません(6条2項)。住戸内の専有配管と共用縦管を一体で更新する計画では、まず規約の定めの有無を確認することが出発点になります。
- 建物の区分所有等に関する法律第18条・第6条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。
執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

