民法・区分所有法12民法総則

マン管 民法・区分所有法 問12:民法総則

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

マンション管理規約の改正に関する集会の議決や、区分所有者への通知に関連した意思表示の効力発生に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

  • 意思表示は、その通知が相手方に到達した時から効力を生ずるが、意思表示発信後に表意者が死亡しても、発信時に効力が生じているので、相手方への到達の有無に関わらず効力は有効となる。
  • 隔地者(遠隔地にいる者)に対する意思表示は、その通知を発した時から効力を生ずるという「発信主義」が原則である。
  • 意思表示の相手方が正当な理由なく通知の受領を拒絶した場合でも、相手方が通知の内容を了知した時でなければ到達とはならない。
  • 管理組合が区分所有者に対して規約改正の通知を行う場合、相手方が不在で受領できなかった場合でも、通常到達すべき時期に到達したものとみなされる場合がある。正答
正答:管理組合が区分所有者に対して規約改正の通知を行う場合、相手方が不在で受領できなかった場合でも、通常到達すべき時期に到達したものとみなされる場合がある。

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意思表示は「相手方に到達した時」から効力が生じる「到達主義」が原則です(民法97条1項)。イの「発信主義が原則」は誤りです。相手方が受け取り拒否をした場合でも、受領可能な状態におかれた時点で「到達」と解されます。相手方が不在で受け取れなかった場合も、通常到達すべき時期に到達したとみなされる場合があります(エ:正しい)。正答はエです。

標準試験対策の基準レベル

民法97条1項は「意思表示は、その通知が相手方に到達した時からその効力を生ずる」(到達主義)と規定します。エが正答。判例・通説上「到達」とは「相手方の了知を要せず、相手方の支配圏内に入り、相手方が了知できる状態になった時点」と解されます。エの「不在で受領できなかった場合でも通常到達すべき時期に到達したものとみなされる場合がある」は、不在配達・不達の場合の「了知可能性基準」に基づく判例の立場(最判昭和36年4月20日等)と整合します。アについて、意思表示の発信後に発信者が死亡した場合は民法97条3項で「効力には影響を及ぼさない」とされますが、「到達」を要件とする97条1項の到達主義は変わらず、到達前であれば未だ効力は生じていません。アの「相手方への到達の有無に関わらず効力は有効」という表現は誤り。イについて、現行民法97条は全ての意思表示について到達主義を採用しており、発信主義(旧法の承諾の意思表示に発信主義あり)は2017年改正で削除されました。イは誤り。ウについて、「正当な理由なく受領拒絶した場合」は、相手方が了知していなくても支配圏内に入った時点で到達とみなされます(了知不要)。ウの「了知した時でなければ到達とならない」は誤り。

上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

意思表示の効力発生時期(到達主義・民法97条)はシンプルな条文ですが、実務上の適用が複雑です。「到達」の意義について判例は「相手方の支配圏内に置かれ、了知し得る状態になった時点」(最判昭和36年4月20日・郵便受け投函等)と解しており、相手方の実際の了知は不要です。2017年改正では①発信後の死亡・意思無能力発生は効力に影響しない(民法97条3項)、②対話者間の承諾に発信主義を廃止(旧526条削除)という整理がなされました。区分所有法の集会招集・通知に関しては、区分所有法35条が「集会の招集の通知は、会日より少なくとも1週間前に、会議の目的たる事項を示して、各区分所有者に発しなければならない」と規定します。ここでの「発する」は発信主義に近い表現ですが、「到達」と「発信」の使い分けが重要です(35条は「発する」ことで義務履行、効力は到達で発生という解釈)。不在区分所有者への通知については、民法97条の到達主義に基づき、郵便受けへの投函・電子メール送信(既読確認可能な方法)等で到達が認められます。また区分所有法35条5項では、専有部分を占有する賃借人等への「通知」義務も定められています。電磁的方法による通知は2022年改正区分所有法で明文化され(35条5項等)、管理組合の通知手続の電子化が進んでいます。実務では規約で「組合員名簿記載の住所への発送をもって到達とみなす」旨の規定を設けることが多く、不在・転居の場合のリスク管理が課題です。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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