民法・区分所有法14物権

マン管 民法・区分所有法 問14:物権

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

マンションの共用部分の共有に関する次の記述のうち、民法及び区分所有法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

  • 共用部分の保存行為は、各共有者(区分所有者)が単独で行うことができる。正答
  • 共用部分の変更(軽微変更を除く)は、共有者全員の同意が必要であり、集会決議のみでは変更することができない。
  • 共用部分の管理に関する事項は、共有者の頭数の過半数で決定するが、議決権割合については考慮されない。
  • 区分所有者は、自己の共用部分の持分のみを第三者に売却することができる。
正答:共用部分の保存行為は、各共有者(区分所有者)が単独で行うことができる。

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共用部分の「保存行為」は各区分所有者が単独でできます(ア:正しい)。雨漏りの緊急修繕など、急いで対処が必要な保全行為が単独でできるのは合理的です。共用部分の「変更」(特に重大なもの)は区分所有者及び議決権の各3/4以上の特別多数決が必要で、全員同意は不要です(イ:誤り)。持分の単独処分は分離処分禁止により不可です(エ:誤り)。正答はアです。

標準試験対策の基準レベル

民法252条ただし書き(保存行為は各共有者が単独でできる)・区分所有法18条3項は「各共有者は保存行為をすることができる」と規定しています。アが正答。イについて、区分所有法17条1項は「共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く)は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決する」と規定します。全員同意は不要であり、イは誤り。なお軽微変更(形状・効用の著しい変更を伴わないもの)は過半数決議(18条1項)で可能です。ウについて、区分所有法18条1項は「共用部分の管理に関する事項は、前条の場合を除いて、集会の決議で決する。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる」と規定します。「管理」の決議は区分所有者の頭数と議決権割合の「各過半数」が必要(39条1項)であり、頭数のみでは足りません。ウは誤り。エについて、区分所有法22条1項は「共用部分の持分は、専有部分と分離して処分することができない」と規定します。エは誤り。

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共用部分の管理は、①保存行為(各区分所有者単独可)、②管理行為(区分所有者・議決権の各過半数決議)、③変更・重大変更(各3/4以上の特別多数決議)の三類型に分かれます(区分所有法17条・18条・民法252条との対応)。「変更」のうち「形状または効用の著しい変更を伴うもの(重大変更)」が17条1項の各3/4要件、「著しい変更を伴わないもの(軽微変更)」は18条1項の各過半数要件です。重大変更か軽微変更かの区別は解釈問題で、防犯カメラの設置・EV充電設備の設置・バリアフリー改修等がしばしば論点になります。2022年改正区分所有法では電磁的方法による集会・決議の明文化に加え、「老朽化に対処するための建替え円滑化」策として一部規律が見直されました。共用部分の持分割合は原則として専有部分の床面積割合(区分所有法14条1項)によりますが、規約で別段の定めが可能です(同4項)。民法上の一般的な「共有」(249条以下)との対比では、区分所有法が優先的に適用(lex specialis)され、区分所有法に規定のない事項に民法が補充適用されます。例えば民法256条(共有物分割請求)は区分所有者の共用部分持分には適用がなく(区分所有法持分は専有部分と一体)、専有部分を手放さずに共用部分持分だけを分割請求することはできません。実務では管理費・修繕積立金の不払い時の先取特権(区分所有法7条)による共用部分持分の差押・競売という手段も存在します。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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