民法・区分所有法15物権

マン管 民法・区分所有法 問15:物権

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

マンション敷地及び隣接地との関係(相隣関係)に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

  • 袋地(他の土地に囲まれ、公道に接しない土地)の所有者は、その袋地を囲んでいる他の土地(囲繞地)を通行する権利を有するが、その通行の範囲は、袋地の利用に必要な限度に限られる。
  • 民法上の隣地通行権は無償で行使することができ、通行により損害を被る囲繞地の所有者は、償金を請求することができない。正答
  • マンション敷地が道路に隣接しているが、公道への出口が非常に不便な場合(準袋地)、その敷地所有者は必要かつ最小限度の通行権を請求することができる。
  • マンションの区分所有者が、隣接する管理組合所有の敷地部分の一部を通路として継続的に使用してきた場合、通行地役権が時効取得される可能性がある。
正答:民法上の隣地通行権は無償で行使することができ、通行により損害を被る囲繞地の所有者は、償金を請求することができない。

AI解説(初心者・標準・上級)

理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠条文・標準管理規約・国土交通省ガイドラインも明記。

初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

袋地の所有者が囲繞地を通行する権利を「囲繞地通行権(公道に至るための他の土地の通行権)」といいます。この通行権を行使する場合、囲繞地の所有者は「償金」(通行料)を請求できます(民法212条)。イは「償金を請求できない」と言っており、これが誤りです。正答はイです。

標準試験対策の基準レベル

民法212条は「第210条の規定による通行権を有する者は、その通行する他の土地の損害に対して償金を支払わなければならない」と規定します(210条は袋地の囲繞地通行権)。イが誤りで正答。償金は年払いが原則ですが(212条後段)、土地分割によって生じた袋地(民法213条)では同一土地から分割した者のみ通行可・償金不要という例外があります。アについて、民法210条1項(囲繞地通行権)の通行範囲は「その土地の利用に必要な限度」であり、最小限度の通行が原則です。アは正しい。ウについて、民法210条1項は「公道に至るための他の土地の通行権」として袋地・準袋地(至道が不十分な場合)を規定しており、ウは正しい。エについて、地役権の時効取得は民法283条で認められており、継続的かつ外形上明白な方法での行使が必要です(最判昭和33年2月14日)。通行地役権の時効取得は実務上も生じ得るため、エは正しい。

上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

囲繞地通行権(民法210条〜213条)は、袋地(他の土地に囲まれて公道に出られない土地)の所有者に認められる法定の通行権です。通行の場所・方法は「囲繞地に最も損害の少ない場所」で「必要な範囲」に限定されます(210条2項・1項)。償金は損害に対して年払いが原則(212条)ですが、土地分割による袋地(213条)は分割前は一体の土地だったため分割した者に対してのみ通行権があり、償金不要という例外があります。この「分割による袋地」はマン管試験で分筆・土地売買の場面で出題されます。準袋地(公道に通じているが通路が著しく不十分な土地)も同様の通行権が認められます(210条1項後段)。地役権(民法280条〜294条)は、ある土地(要役地)の便益のために他の土地(承役地)を利用する権利であり、通行地役権が代表例です。時効取得(民法283条)は「継続的に行使され、かつその外形上認識できる状態」が必要です(最判昭和33年2月14日)。マンション実務では、敷地の一部が袋地になった場合の分譲業者の責任・管理組合への引継ぎ、共用部分の一部に通行地役権が設定されている場合の管理義務(管理組合が承役地管理を負う)が論点になります。また敷地権がない旧分譲マンション(敷地が共有のみで登記上の敷地権がない場合)では、敷地の通行権の帰属が問題になることがあります。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

関連論点

相隣関係・通行権頻出度B

民法・区分所有法の他の問題

1
区分所有法
2
民法総則
3
民法総則
4
民法総則
5
民法総則
6
民法総則
民法・区分所有法の一覧

科目別に解いて、マン管に合格

5科目のオリジナル問題。各問に根拠条文・標準管理規約・国土交通省ガイドラインとAI解説(3レベル)付き・閲覧無料。