民法・区分所有法19物権

マン管 民法・区分所有法 問19:物権

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

マンションの管理組合が動産を取得する場合や区分所有者が動産の取引をする場面における即時取得(善意取得)に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

  • 即時取得が成立するためには、取引行為(有償・無償)によって占有を取得したことが必要であり、相続や時効取得では成立しない。
  • 即時取得は不動産には適用されない。
  • 即時取得が成立した場合でも、盗品・遺失物については、被害者・遺失者は一定期間内に占有者に対して回復を請求できる。
  • 即時取得の成立には、取引の相手方(占有者)が無権利者であることを知っていた場合でも、占有の外観を信頼したことで成立する。正答
正答:即時取得の成立には、取引の相手方(占有者)が無権利者であることを知っていた場合でも、占有の外観を信頼したことで成立する。

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即時取得(民法192条)は「取引行為で動産の占有を善意無過失で取得した場合に権利を取得できる」制度です。相手方が無権利者であることを「知っていた(悪意)」場合は即時取得は成立しません(エ:誤り)。不動産には適用されず(イ:正しい)、盗品・遺失物には例外があります(ウ:正しい)。正答はエです。

標準試験対策の基準レベル

民法192条は「取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する」と規定します。「善意かつ無過失」が要件であるため、相手方が無権利者であることを知っていた(悪意)場合は即時取得が成立しません。エが誤りで正答。アについて、「取引行為」が要件であるため、相続(包括承継)・時効取得は即時取得の成立根拠とはなりません。正しい。イについて、民法192条は「動産」に限定されており、不動産への適用はありません(不動産は登記で保護・民法177条)。正しい。ウについて、民法193条(盗品・遺失物の回復)は、盗品または遺失物については占有取得の時から2年以内は被害者・遺失者による回復請求が認められます。ただし無償取得者に対しては即時取得成立後も常に回復請求可、競売等での有償取得の場合は代価を弁償して回復請求可です(民法194条)。ウは正しい。

上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

即時取得(善意取得・民法192条)は「動産取引の安全(動的安全)」を保護する制度で、不動産取引に登記という公示制度があるのと対比されます。成立要件の精細な整理は①動産(不動産・登記船舶・自動車登録済み車両等の例外あり)、②取引行為(売買・贈与・質権設定等・相続・時効取得・判決による取得は除外)、③平穏・公然・善意・無過失の占有開始、④現実の引渡し・簡易の引渡し・占有改定・指図による占有移転のいずれかです(民法182条〜184条)。ただし「占有改定(引渡し前に占有を観念的に移す方法)」での即時取得については判例(最判昭和32年12月27日)が「占有改定のみでは即時取得不成立」と判示しており、現実の占有が必要とされます。盗品・遺失物の特例(民法193条・194条):①無償取得者には常に回復請求可、②競売・市場・同種の物を販売する商人からの有償取得者に対しては代価弁償が必要、③2年間の期間制限あり(2年経過後は確定的に取得者の権利)。マンション管理実務では、管理組合が備品(清掃器具・消防設備等)を購入する際に売主が無権利者であった場合の即時取得、また駐輪場に放置された盗品自転車の処理(遺失物法との関係)などで問題になります。自動車は道路運送車両法の登録制度があるため即時取得の適用に異論がありましたが、判例(最判昭和62年4月24日)は「未登録の中古車は即時取得可」と判示しています。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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