民法・区分所有法21物権

マン管 民法・区分所有法 問21:物権

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

マンション管理に関連した担保物権のうち、質権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

  • 質権は、動産のみを対象とするものであり、不動産に質権を設定することはできない。
  • 質権者は、質物(担保に取った物)から生じる果実(賃料等)を他の債権者に優先して収取し、他の債権の弁済に充てることができる。正答
  • 質権は、流質契約(弁済期に弁済がなければ質物の所有権が質権者に移転するという契約)を特約することができる。
  • 管理組合が区分所有者から管理費未払いの担保として受け取った動産(貴重品等)について質権を設定した場合、質権設定には占有の移転(引渡し)は不要である。
正答:質権者は、質物(担保に取った物)から生じる果実(賃料等)を他の債権者に優先して収取し、他の債権の弁済に充てることができる。

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質権は動産だけでなく、不動産や権利にも設定できます(ア:誤り)。流質契約は原則禁止されています(ウ:誤り)。質権の設定には「引渡し(占有移転)」が必要です(エ:誤り)。質権者は質物から生じる果実を優先して収取できます(イ:正しい)。正答はイです。

標準試験対策の基準レベル

民法297条1項は「質権者は、質物から生ずる果実を収取し、他の債権者に先立って自己の債権の弁済に充当することができる」と規定します。イが正答。アについて、民法356条以下に「不動産質」の規定があり、不動産にも質権を設定できます。アは誤り。ウについて、民法349条は「質権設定者は、設定行為又は債務の弁済期前の契約において、質権者に弁済として質物の所有権を取得させ、その他法律に定める方法によらないで質物を処分させることを約することができない」と規定し、流質契約を禁止しています(弁済期前の契約禁止)。ウは誤り(弁済期後の流質は一般論として問題があるが、民法349条の禁止は「弁済期前の契約」)。エについて、民法344条は「質権の設定は、債権者にその目的物を引き渡すことによって、その効力を生ずる」と規定します(引渡し=要物契約)。エは誤り。

上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

質権(民法342条〜368条)はマン管試験での出題頻度は低いですが、担保物権の体系的理解として必要です。質権の分類は①動産質(344条〜354条)、②不動産質(356条〜361条)、③権利質(362条〜368条)の三種類です。動産質の対抗要件は継続した占有(民法352条:質権者が質物の占有を失ったときは質権をもって対抗不可)。不動産質は占有移転+登記が対抗要件で、質権者は不動産を使用収益できますが(357条)、その利益を管理費用に充当した後の余剰を利息代わりとする構成です(利息の特約は不可・358条)。流質契約の禁止(民法349条)は「弁済期前の合意による質物の当然取得約束」の禁止であり、実質的な暴利行為防止の規定です。ただし商行為に由来する質権(商法515条:商人間の質権では流質可)という例外があります。管理組合実務では質権設定自体が珍しいですが、修繕工事業者が道具・資材を担保として留置する場面では留置権との混同に注意が必要です。譲渡担保(明文規定なし・判例法理)は不動産・動産の所有権移転によって担保目的を達する制度で、区分所有権を担保として活用する「譲渡担保(仮登記担保)」は仮登記担保法(昭和53年)の適用を受けます。仮登記担保は本登記前の「担保権実行通知→清算期間(2ヶ月)→本登記」という手続が必要です。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

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