民法・区分所有法22物権

マン管 民法・区分所有法 問22:物権

令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

物権の変動・消滅に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

  • 同一の不動産について所有権と他の物権(例:地上権・抵当権)が同一人に帰属した場合、常に混同によりその他の物権は消滅する。
  • マンションの専有部分の所有者がその専有部分に抵当権を設定した後、当該抵当権者が専有部分の所有権を取得した場合、抵当権は混同により消滅する。正答
  • 区分所有権が消滅した場合(建物の全部滅失等)、共用部分の共有持分も同時に消滅するが、残存する区分所有者の持分はその割合に応じて増加する。
  • 二つの債務が同一人に帰属した場合(混同)、常に相殺と同様の効果が生じ、両方の債務は消滅する。
正答:マンションの専有部分の所有者がその専有部分に抵当権を設定した後、当該抵当権者が専有部分の所有権を取得した場合、抵当権は混同により消滅する。

AI解説(初心者・標準・上級)

理解度に合わせて3レベルの解説を無料で読めます。根拠条文・標準管理規約・国土交通省ガイドラインも明記。

初心者向けまずはここから。やさしく要点を解説

抵当権者が担保目的の不動産の所有権も取得した場合、通常は抵当権と所有権が同一人に帰属して「混同」(民法179条)により抵当権が消滅します(イ:正しい)。ただし第三者の権利がある場合は例外があります。混同は「常に消滅する」わけではなく(ア:誤り・第三者権利保護の例外あり)、正答はイです。

標準試験対策の基準レベル

民法179条1項は「同一物について所有権及び他の物権が同一人に帰属したときは、当該他の物権は、消滅する。ただし、その物又は当該他の物権が第三者の権利の目的であるときは、この限りでない」と規定します。抵当権者が所有権を取得した場合は原則混同により抵当権消滅です。イが正答。ただし「第三者の権利の目的であるとき」の例外(ア・ウが「常に」という絶対的表現で誤り)があるため、アの「常に消滅する」は誤りです。ウについて、区分所有権が消滅した場合(建物全部滅失)、共用部分も同時に消滅しますが(区分所有法43条参照)、「残存する区分所有者の持分が増加する」という概念は区分所有法上ありません(全部滅失なら全員の区分所有権・共用部分が消滅するため「残存」という状況自体がない)。ウは不正確で誤り。エについて、債権・債務の混同(民法520条)は「同一人に債権と債務が帰属した場合は債権が消滅する」とするものであり、「相殺と同様の効果」という表現は不正確です(相殺は対立する二つの債権の相互消滅・混同は同一人への帰属)。エは誤り。

上級誤答論破・根拠条文・通達まで深掘り

物権の混同(民法179条)は、同一の物についての物権が同一人に帰属した場合の消滅ルールです。①原則:他の物権(所有権と並立する地上権・抵当権等)は消滅。②例外:目的物または他の物権が第三者の権利の目的であるとき(例:当該地上権に転地上権が設定されている・当該抵当権の後順位に別の抵当権が設定されている)は消滅しない。例外の意義は「第三者(転地上権者・後順位抵当権者等)の権利を保護するため、見かけ上消滅しているように見えても消滅しないことで第三者の権利を維持する」ことです。マンション実務での混同の典型例は、①抵当権者がマンション競売で落札・所有権取得→自己の抵当権は混同消滅(ただし後順位抵当権がある場合は例外)、②地上権設定されたマンション敷地を地上権者が購入→地上権消滅(ただし転地上権等第三者権利がある場合は例外)です。債権の混同(民法520条)は「同一人に対する債権・債務が帰属した場合は債権消滅」で、例外として「その債権が第三者の権利の目的である場合(質権設定・差押え等)」は消滅しません。混同と相殺の違いは①混同=同一人に帰属(一方向)・②相殺=二人の間で対立する債権の相互消滅(双方向)です。管理費滞納者が管理組合の理事に就任した場合、管理組合への債務(滞納管理費)と管理組合からの報酬債権が同一人に帰属するという「混同」が理論上問題になることがあります。

出典・根拠について

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。

執筆・監修:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報) / マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づきオリジナル問題と段差性のあるAI解説を作成しています。

関連論点

物権変動・混同頻出度B

民法・区分所有法の他の問題

1
区分所有法
2
民法総則
3
民法総則
4
民法総則
5
民法総則
6
民法総則
民法・区分所有法の一覧

科目別に解いて、マン管に合格

5科目のオリジナル問題。各問に根拠条文・標準管理規約・国土交通省ガイドラインとAI解説(3レベル)付き・閲覧無料。