マン管
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

マン管 民法・区分所有法 問26|賃貸借契約・区分所有者の賃貸

問題

マン管 | 民法・区分所有法 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-06-11

マンションの専有部分を区分所有者が第三者に賃貸する場合における賃貸借契約に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も適切なものはどれか。

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答え合わせ

正解は エ
  • ア
  • イ
  • ウ
  • エ

自信の3択

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解説

「売買は賃貸借を破る」(アの誤り)は原則ではなく、賃借人が対抗要件を備えていれば新所有者に対抗できます。転貸も「常に解除」ではなく、「背信的行為と認めるに足りない特段の事情」があるときは解除できないとするのが判例です(イ:誤り)。民法上の賃貸借の最長期間は2020年改正で20年から50年に延長されました(ウ:誤り)。賃借人の帰責事由による修繕は賃貸人の義務外です(エ:正しい)。正答はエです。

民法606条1項は「賃貸人は、賃貸物の使用及び収益に必要な修繕をする義務を負う。ただし、賃借人の責めに帰すべき事由によってその修繕が必要となったときは、この限りでない」と規定します。エが正答。アについて、不動産の賃貸借は登記をすれば第三者に対抗でき(民法605条)、建物の賃貸借は建物の引渡しがあれば対抗力を備えます(借地借家法31条)。対抗要件を備えた賃借権は新所有者にも対抗でき、賃貸人の地位も新所有者に移転します(民法605条の2第1項)。アは誤り。イについて、民法612条2項は賃借人が無断で転貸したときは賃貸人は解除できると規定しますが、判例(最判昭和28年9月25日)は「賃貸人に対する背信的行為と認めるに足りない特段の事情があるときは解除できない」としています。「常に解除できる」というイは誤り。ウについて、民法604条1項は「賃貸借の存続期間は、五十年を超えることができない。契約でこれより長い期間を定めたときであっても、その期間は、五十年とする」と規定しています(2017年改正・2020年施行で20年から50年に延長)。最長20年とするウは誤りです。なお建物の賃貸借には民法604条は適用されず(借地借家法29条2項)、マンションの専有部分の賃貸借に存続期間の上限はありません。

賃貸借(民法601条〜622条の2)はマン管試験で区分所有者の賃貸行為・管理組合との関係で頻出です。2020年施行の改正の主要点は①賃貸人の修繕義務と賃借人の帰責事由による例外の明文化(606条1項)、②賃借人の修繕権(607条の2:賃借人が修繕が必要である旨を賃貸人に通知し、又は賃貸人がその旨を知ったのに相当の期間内に修繕をしないとき、又は急迫の事情があるときは賃借人が修繕可)、③賃借物の一部滅失等による賃料の減額(611条1項:賃借人の責めに帰することができない事由により一部が使用収益できなくなった場合は、その割合に応じて当然に減額)、④敷金(622条の2:敷金の定義・返還時期の明文化)、⑤存続期間の上限の50年への延長(604条)です。無断転貸の解除制限(判例・最判昭和28年9月25日「背信的行為と認めるに足りない特段の事情」論)は宅建・マン管で必出の判例です。区分所有者がマンションを賃貸する場合、賃借人(占有者)も区分所有法の「占有者」として、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には集会に出席して意見を述べることができます(区分所有法44条1項)。また占有者は、建物又はその敷地若しくは附属施設の使用方法につき、区分所有者が規約又は集会の決議に基づいて負う義務と同一の義務を負う(区分所有法46条2項)ため、騒音・違法な使用等の問題について管理組合が賃借人に対して直接是正を求める根拠となります。建物賃貸借の対抗要件としての「引渡し」(借地借家法31条)は実際の占有の移転で足り、登記は不要です。実務応用として、サブリース業者を介した転貸借では「区分所有者→サブリース業者→入居者」の三層構造となり、各層で借賃増減請求(借地借家法32条)が問題になります。判例は、いわゆるサブリース契約にも借地借家法32条1項が適用されるとしています。上位資格との接続として、行政書士試験では契約類型論(賃貸借・使用貸借・請負・委任)の比較が頻出で、賃借人の修繕権(607条の2)はマン管では区分所有者の専有部分・共用部分の修繕との切り分けで応用問題化されるため、双方を意識した学習が有効です。

この問題の根拠条番号はe-Govの本文と機械で照合しています(2026-09-13)。照合の方法
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です(本試験問題の転載ではありません)。 根拠・出典:出典:マンション管理センター公表の出題範囲(マンション管理士試験)を参照した合格ナビ独自作成 各根拠条文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令の数値を反映(数値確認日 2026-06-11)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・通達・ガイドラインは改正されることがあるため、最新の内容は公益財団法人 マンション管理センター・国土交通省の公式情報をご確認ください。本サイトはセンターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。マンション管理適正化法・区分所有法・建替え円滑化法・標準管理規約・国土交通省ガイドラインの出題範囲分析に基づき、オリジナル問題と段差のある3段階の解説を作成しています。

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